大谷翔平の二刀流と、人口減少でダメなはずの日本で株高が発生するワケ(第1075回)
日本人にとって最も嬉しいニュースは、エンゼルスの「オータニサン」
のホームランか勝利だ。メジャーリーグでホームラン首位,投手で五勝!
野球評論家の「二刀流はムリ」という説が否定された。嬉しい誤算という
ほかない。
いま、株高を支援する材料が、二本立てになっていることは、もっと注
目されていい。
株高を支えるもっとも重要材料が企業収益であることは誰でも知って
いる。
このブログで、増益の柱が国内要因であることはしばしば指摘した。金
あまり、コロナ禍の回復期待、低金利それに法人税軽減である。
今回指摘したいのは、国外要因。つまり円レートの円安、海外とくに米国
の景気回復が大きな役割果たしていること。
いい証拠として、英国エコノミスト誌の「ビッグマック指数」(7月24日
付)
米国ではビッグマック一つ買うのに5・65ドル、日本は3・55ドル。
デフレのせいじゃないか、と言われそうだが、円レートの低位定着を物
語る。
ちなみに、この指数の高さの順にいくか並べると・・・(単位ドル)
ベネズエラ8・35,スイス7・04,ノルウェー6・30.次いで米国。
逆に低い順から並べると
レバノン1・68,ロシア2・27、南アフリカ2,28トルコ2・34
。
ついでに。デイズニーランドの入場料は世界で日本が最も安い。
もう少し理論的に説明する。
日銀短観の製造業・大企業で年度計画による想定レートは対ドル105・
6万円。現実は109円台だから、円安も企業収益にプラスである。(この
部分は岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長高田創さんの資料
Today8月4日による)。
いよいよ結論に入る。
大和証券の木野内栄治さんに聞いたのだが、TOPIXの一株当たり利益
のコンセンサス予想は次の通り。
2021年三月期 95・4
2022年三月期 123・64
2023年3月期 137・26
2024・年三月期 149.75
4年かけて56.9%の増益。PER15倍とすると、日経平均は4万5千円
台に行くのもおかしくない。
長期は分かった。しかし目先は?
FTR代表の箱田啓一さんは「M&Aレシオ」は「1・0を割ったら買い」と
八月二日のレポートで書いた。
M&Aレシオとは、企業の買収にかかる投資資金を、何年分の営業キャッシュ
フローで回収できるかどうかを示す数字。
たしかに1年割れここ数年で、2021年3月と、2021年7月と2回しか
起きていない。
箱田さんは「8月11日から市場は上昇に入る」としている。来週以降の買い
をお勧めする。
ついでに、久かたぶりに、米国株を買いました。ロビンフッド(HOOD)30ド
ル台で買い、すでに50ドル台に突入、もっと上がると見ているので、当分持
続します。ご注目ください。
なお、8月15日のこのブログはお休みさせていただきます。あしからず。
関連記事
-
-
島崎藤村「夜明け前」と、明るい、いい話をふたつ。
2025・4・6(第1267回) <アマゾンより> 連日、日米ともに株安。信じ
-
-
シェイクスピア「空騒ぎ」と3つの世論の無駄な誤解。米国中間選挙の予測。そして私の強気。 (第1145回)
シェイクスピアの喜劇の傑作。名誉、恥、宮廷政治に対する真剣なな考察を含んでいて(そこがい
-
-
大河ドラマ「べらぼう」とヘッジファンドの大量ショートポジション。それに日本株のリスクの検討
2024・1・12(第1255回) <番組HPより> 吉原を舞台とした江戸末期
-
-
アベノミクスのカギを握るのはリスクマネーの“目利き”
投資家も銀行もリスクをとらなければ将来収益は見込めない
五味廣文・元金融庁長官【下】ジャイコミ編集部 2月25日に開かれた日本個人投資家協会の創立20周年記念セミナーの模様を、メイン
-
-
基本の話by前田昌孝(第22回、金利と株価との関係)
日銀が10月31日の金融政策決定会合で、長期金利の1%超えの容認を決めました。日本の金利も本格的な