ナルド・トランプの共通点が引き起こす安倍さんの復活。そして「脱炭素」へのブレーキ(第1098回)

 鄧小平とトランプ————。共通点は失脚から立ち直って権力を握ったことだ。

 文化大革命の初期の67年、76年の2回、鄧小平は失脚。しかし、1977年に復活を果たし、死ぬまで権力を握って離さなかった。

 私はこのブログで、2回にわたり「独断と偏見をもって」予想した。

 トラン前統領が2024年の選挙における再選、そして、安倍晋三元首相の復活、という予想である。

 まず中間選挙での米民主党の大敗。

 バイデン支持率のひどさ、がそれを予告している。

 昨年11月のUSA TODAY誌によると38%、不支持率は59%に達した。4月比でいうと支持層の15%がバイデンから離れた。不支持は8%増。合計23%が実質的にバイデン支持から転換した(Washington Watch誌2021年12月22日号)。

 何でバイデン政権がこんな支持率が低下したか。

 英エコノミスト誌の調査では、①バイデンのパンデミック政策の失敗②移民政策に不満。の二要因が挙げられた。前記したワシトン・ウォッチャーによると「民主党の社会主義化」も付け加えてよかろう。

 加えて、このブログで取り上げたマンチン騒動による有力法案の不成立も(まだ確定していないが)不人気に拍車をかけること間違いない。

 では、トランプ前大統領のほうはどうか。

 昨年12月のロイター調査によると、共和党の次期大統領候補の支持率は トランプ氏54%、サンティス(フロリダ州知事)氏11%

 と、断トツである。

 ウォール街の友人は「民主党が何議席減らすかのベットが盛行しており、ふたケタ減に賭ける向きさえある」と。

 別表のように、歴史上ベストの大統領とされているレーガン元大統領と比べても、トランプ大統領は互角以上、とくに女性につよい。

文字と写真のスクリーンショット

自動的に生成された説明

(上記Washington Watch誌)

では、何で安倍さんにつながるのか?

日本の首相で、米国に頼まれてわざわざ中東、特にイランに行った人が安倍さん以外にいましたか?

トランプ再任のメリットは数多いが、とりあえずひとつ。

ブームになっている「脱炭素」の動きに冷水がかけられる。共和党はカーボンニュートラルなんて信じていない。中間選挙終了後、「脱炭素」は骨抜きにされるだろう。

一方、岸田さんは本来は長期政権だが、恐らく党内部のリークで内閣の有力閣僚のスキャンダルがばれる、これが命取りになるだろう。

関連記事

今井澈のシネマノミクス

映画「虹を掴む男」とこの上げ相場の目標 (第989回)

「ポケタ・ポケタ・ポケタ」 「虹を掴む男」の主人公ウオルター・ミテイは幻想癖の持ち主だ。幻想

記事を読む

基本の話by前田昌孝(第10回)

<なぜ指数に勝てないか> アクティブ運用の投資信託の過半は、運用成績がベンチマークの株価指数

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

【初・中級者向き】映画「セラヴィ」と中国習近平の野望の失敗

2018・7・22 フランスで大ヒットしたコメディというので観たが、確かに笑える。主な役として

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「追憶の森」と円高株安の底値

2016・5・7 ガス・ヴァン・サント監督の映画はどれも見応えがある。「ミルク」「グッド・ウイ

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」とギリチューの行方
国際エコノミスト今井澂

「連続殺人は資本主義の弊害によるもの。社会主義のわが国に、この種の犯罪は存在しない」という独裁者スタ

記事を読む

PAGE TOP ↑