映画「ゴジラ-1.0」と中国の没落。そしてドカの先延ばし。米国債務問題による「ドカン」はいつ来るか。

映画「ゴジラ-1.0」と中国の没落。そしてドカの先延ばし。米国債務問題による「ドカン」はいつ来るか。

2023・11・19(第1200回)

 ゴジラ映画30作目となる作品だが、大ヒット。1週間で興行収入16億円をかせいだ、とか。

 山崎貴監督(脚本も)は、戦後間もない焦土と化した日本を舞台とした。占領している米軍はソ連に気を遣って、ゴジラに対して兵を出さない。従って何もない日本が、独力でゴジラをやっつける。何とも快感を覚える幕切れだ。

<出所:公式ホームページより>

 それでは、以降の作品とツジツマが合わないと心配される観客のために、ゴジラの肉片から次の怪獣が生まれるシーンが付け加えられている。

 ゴジラのような巨体。しかも周囲への圧力となると誰しも思い浮かべるのが、中国である。

 その中国が、誰の目から見ても、オカシイ!

もちろん、その主因は「不動産バブルの崩壊」である。日本の前例に近い。いや、それ以上である。

グラフ, 折れ線グラフ

自動的に生成された説明

<出所:週刊東洋経済

2020年より、習近平政権は金融リスクを防ぐため3つのレッドライン(三道紅線)を決めた。①負債比率70%以下、②自己資本に対する負債比率100%以下、③保有現金に対する短期負債比率が100%以下。

このため不動産業者の資金繰りは悪化、業界1位の碧桂園、第2位の恒大集団、2つとも債務不履行や返済猶予といった事態に。2社合わせると80兆円の債務にあたる。

地方政府の財政状況もきわめて悪い。国有地の貸しだしによる収入が、2022年はマイナス23.3%、2023年1~9月でマイナス19.8%。

つれて、地方政府が設定した多くの融資プラットフォーム会社(融資平台)の抱える債務は1170兆円。GDPの48%に達している(以上、『週刊東洋経済』11月18日号を中心に引用、チャートも同じ)。

グラフ, 折れ線グラフ

自動的に生成された説明

<出所:伊藤忠総研

伊藤忠総研によると主要70都市の住宅価格は、中古で2022年2月に、新築も同年4月にマイナスに転じた。

不動産販売額も、前に述べた政府の3つの規制以降、時によってはプラスの時もあるが、ほとんど20%をこえるマイナスが続いている(伊藤忠総研エコノミックモニターNo.2023-050による)

 では、いつこの問題が表面化して、いつ世界に「ドカン」が伝播するのか。

 あと早くて3年、遅ければ5年先だろう。

 なぜか。日本では1990年に地価バブルが崩壊したが、本格的な公的資金投入は1998年。9年かかった。

 2回目はそれより早いとしても、まだ現時点では早い。

 私が講演会などで言っている判断法は次の通り。①人民元が暴落。②上海総合指数が2000ポイント以下に暴落。これで判断なさるといい。

 さて、米国ムーディーズが、米国国債格付けをワンノッチ引き下げた。しかし、株価は上昇している。日本の方はとくに大きい。これは格付け会社が実施を延期したこと、仮予算が一応出されたことによる。

 私が早速、現地のファンド・マネージャー達に聞いてみた。

  1. 本格的な予算案が本当に通る確率はまだ高くはない。しかし、通った場合を想定して、米国3、日本7で買っている。
  1. ウォーレン・バフェット氏が、日本国内で債券を発行した。銀行、自動車まで従来の大手商社株から拡大するのでは、と考え、日本株を買っている。

 ③ではNYは。現実をみてそこから売っても遅くはない。

 フィッチが5月に引き下げたときは、3カ月、9.3%下げた。展開をわれわれは重視している。以上である。

 日本株がイケる。私は自動車大手(トヨタ、ホンダ)に投資しているが買い増しを考えている(ご投資は自己責任で)。勿論、銀行もいい。さあ皆さん元気を出して、グッドラック!!

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