NY株総売り、撤退のすすめ。日本株を狙え

NY株総売り、撤退のすすめ。日本株を狙え

2024・3・10(第1216回)

スーパーチューズデーでトランプ圧勝、ヘイリー撤退。これで私はNYの株の総売りを決意した。理由はトランプ政権第2次のとる政策である。米国の覇権をゆるがすような内容であるためだ。

考えてみるがいい。NATO撤退、ウクライナ敗戦、米韓安保の破棄などなど。米国の真の支配層が目をむく内容ばかり。私の想像では、当選したら、JFKのように暗殺されるのではないか。

チャート上も売り線が出ている。伊東秀広さんの意見を次に(3月7日付)。

「NYダウの月足は11月陽線の幅が狭くなる陽線詰まりでしたので、転換は近いと読んでいましたが、10/27以降一度も出なかった日足二段下げが出て、しかも日足で並び黒の暴落線まで出ました。日足二段下げがかくも長く出なかったのは33235を起点とする拡大形成の為でした。

33235~34257~32586~35679~32327~39282

拡大波は完了すると起点の33235を目指します。Nasdaqにも並び黒が出ており、狂った宴は完了です。」

日経平均もつれ安するだろうが、米国年金がしめたと買う。米国の下げに対し、半分もいくまい。ごくごく軽いだろう。何しろ中国に向けていた分を日本に回すのだから。

売る材料は、もっとファンダメンタルな面からも、ある。

私のビジネスパートナーのSAIL代表大井幸子さんの3月5日付レターを紹介する。

「すでにパウエルFRB議長は「3月20日FOMCでの利下げはない」と明言しており、マーケットは5月もしくは6月の利下げ期待で動いている。しかし、利下げのタイミングが先送りになる、利下げが来年まで持ち越される可能性も出てきている。そうした場合、VIXが上昇しマーケットではボラティリティが高まり株価の下落リスクがある。

私は信頼筋のヘッジファンド運用者の意見や相場に対するコメントを参考にしている。ソートン氏もその一人で、米株ロングショート戦略のベテランマネージャーである。このところ彼は何度も「最も危険なマーケット」と繰り返し警告している。

具体的にどのような危険信号が点滅しているのか? 第一に猛烈な株価上昇。これを実体的な価値を伴わないバブルと称するか? 過去18週間でS&P指数が20%も上昇し、その間リスクを示すVIX(恐怖指数)は低く推移している。この現象は1970年以来だ。

グラフ

自動的に生成された説明

【グラフ1】の上段はMACD(移動平均線)、真ん中はS&P500、下段はRSIの推移を示している。MACDでは買い圧力が弱まり、RSIでは買われ過ぎがまだ続く兆しが見える。株価は一進一退で最高値を更新しつつ、20日移動平均線との乖離が拡大し、しかも20%の上昇幅は前代未聞である。これが「警告」の理由である。

【グラフ1】の終値は3月4日を示しているが、翌日5日の終値は5078.65と、前日比-1.02%となった。同時に投資家のプットオプションなど短期的な下落をヘッジする動きを指数化した「SDEX(Nations SkewDex)」の上昇が報じられた。テクニカルには18週間にもわたる上昇が終わりに近づき、下落局面の恐怖が意識され始めた兆しが見えている(【グラフ2】)。」

グラフ, ヒストグラム

自動的に生成された説明

最後に日本個人投資家協会の木村喜由さんの「半導体バブルがひとまず終わった」説をご紹介する。

「昨年3月の米国中堅銀行危機はクレディスイスという名門銀行の消滅という大きな事件をもたらしたが、この時の急落以降の世界の株式市場を牽引したのは、OpenAI社のChatGPTを代表とする生成AIという材料だった。しかし株式市場でその材料で飛躍したのはNVIDIAだった。現在、時価総額2.15兆ドルでマイクロソフト、アップルに続く時価総額3位の評価となっている。しかし、ブームの終焉は近いと見る。

筆者は門外漢だが、生成AIやLLM(大規模言語モデル)などを扱う部門の人々は、2月27日にマイクロソフトの研究部門から公表された「NetBit」という1.58ビットで作動するLLMを見て、世界中で絶叫した。オーマイゴッド、まさか、嘘だろ、そういう声だ。従来は16ビットかそれ以上で推論計算するのが当然だったのが、限界まで簡略化したモデルで作動してみたら、短時間で従来並み以上のパフォーマンスを上げたのである。当然消費電力も7分の1から数十分の1まで節減できたという。

これは生成AIを提供する側にとっては素晴らしい朗報であり、将来それを直接、間接的に利用することになる我々一般ユーザーにとっても、スマホやインターネットの登場に匹敵する大きなメリットが生じることになるだろう。

当然、計算に必要なメモリーも、高価なGPUもはるかに少なくて済む。膨大な将来市場を当て込んで、今まで目を三角にして半導体関連銘柄を買い上がっていた向きには残念なことだが、極端な論者は、ビッグデータで専門分野ごとに、学習済みのシステムに持ち込めば、一から膨大な計算をする必要がなくなるので、GPUは不要になるとまで言っている。競合製品が出るのはまだ先としても、生成AI開発に今ここで巨額投資をするのは、後出しじゃんけんに負けることになるだろう。詳しくは「1ビット LLM」で検索を掛ければ専門家の技術者やライターから多数の関連記事が出ているのでそちらを見てほしい。

驚いたのはマーケットの反応だ。昨日5日もマイナスからプラスに引き戻して引けた。しかし、その他の半導体関連が急落していた。好材料を先取りして大騒ぎした半導体バブルはひとまず終わった可能性が大きい。」

さて日本。このほど出版した『日本経済大復活』をご覧ください。銘柄10がのっていますよ。日本が大丈夫な理由がくわしく書いてあります。

★新刊発売中!★

『日本経済大復活 GOLDEN CHANGE』(Gakken)

テキスト

低い精度で自動的に生成された説明

(今井澂著、216ページ、税抜き1600円)

2024年からの日本経済は「ゴールデン・チェンジ」と呼べる大変化を遂げ、半導体やインバウンドを牽引車に成長路線に回帰します。日経平均株価が6万円を目指す流れを詳細に解説しています。オススメ10銘柄つき。通刊50冊目の記念の書です。是非お買い求めください(→アマゾンでのご購入はこちら)。

関連記事

今井澈のシネマノミクス

映画「スポットライト世紀のスクープ」と永久債

2016・4・22 https://youtu.be/oquYB13OQEI 今年のアカ

記事を読む

投資セミナー 『激動の世界経済~投資チャンスを見逃すな!9月』 が開催されました。

JAII投資セミナー 『激動の世界経済~投資チャンスを見逃すな!(後期) 9月』 が開催されました。

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

リスト交響詩「レ・プレリュード」と転機を迎えた金への投資。目標値はオンス2300ドル台。(第1101回)

ピアノの超絶名人として知られるリスト(1811~1886)は「交響詩」という分野の創始者。

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「素晴らしき哉、人生!」と金融市場でのリーマンを思わせる異変

私は先週、岐阜の大手会計事務所での講演会に招かれ、その前夜に夫婦で長良川の鵜飼いを見物させていただ

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

「マクベス」と利上げ見送り後の“二番底”形成材料は

先週は「ヴィンセントが教えてくれたこと」「黒衣の刺客」「天空の蜂」の三本。ただ書きたいテーマとの関係

記事を読む

PAGE TOP ↑