映画「陰陽師0」とタンス預金の景気浮揚効果。日銀のETF保有の放出問題の検討
2024・5・12(第1224回)
<公式HPより>
夢枕獏原作をもとにしたオリジナル作品で安倍晴明の修業時代を描いた。映画評では「絢爛にして痛快」「大人の鑑賞に耐える」「息つくヒマもない」など観客の意欲をそそる言葉が並ぶ。果たせるかな、満員だ。
観ていて感じたのは、全編を彩るVFX。技術の発展がもたらした「美」である。まさに日本でしか果てない美しさ!
日銀、財務省の8兆円に及ぶ介入で、円安騒動は(とりあえず)目先はひとまずおさまった。いよいよ「金利のある世界」への突入が開始される。
かりに今後4年で市場金利が2.5%になった場合、70才以上の家計では1世帯当たり16万円の収入増となり、インフレ(2.5%)による金利負担増15万8000円を上回る。利息収入が年9兆1000億円に達し、ネットでは4兆8000億円に達する。
これに加えて、120兆円といわれるタンス預金がある。2.5%なら18兆円になる。
マネーフロー分析では、日の下にかくれていたタンス預金が、新札の影響もあり、オモテに出て来ると巨大な景気浮揚効果をひき起こす。従前から申し上げて来たように、2025年から本格的な好景気が発生する。株価にまさる景気先行指標はない。4万円台突破は、バブルでは絶対、ない。
かつてのバブル時はPER58倍、PBR6倍強。これに対し現在のPER16.6倍、PBR1.42倍、割安であると言っていい。
問題は日銀のETF保有の巨大さである。70兆円、含み益30兆円をこえる。外国人機関投資家は「日経平均は4000円、日銀のETF保有によってカサ上げされている」と必ず言う。
市場での売却は論外だが、大和証券チーフテクニカルアナリストの木野内栄治さんの言うように「従業員持株会がその企業の株を保有する」のは名案と私は考える。退職時の手取りがふえ、市場への圧迫はない。岸田首相、再検討されたら如何。
3万5000円台が大底、と私は断言する。この5月7日から元気よく上昇相場が始まっている。
考えてみるがいい、1969年以降、解散から総選挙まで日経平均は必ず上昇する。
明年3月末に日経平均4万3000~4万4000円として、下記の投信、ETFに注目したい。勿論ですが投資は自己責任でお願いします。
①上場インデックスファンド世界株式(MSCIACWI)除く日本(1554)
②楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型(1458)
以上です。元気を出して行きましょう!
GOOD LUCK!
★新刊発売中!★
『日本経済大復活 GOLDEN CHANGE』(Gakken)
(今井澂著、216ページ、税抜き1600円)
2024年からの日本経済は「ゴールデン・チェンジ」と呼べる大変化を遂げ、半導体やインバウンドを牽引車に成長路線に回帰します。日経平均株価が6万円を目指す流れを詳細に解説しています。オススメ10銘柄つき。通刊50冊目の記念の書です。是非お買い求めください(→アマゾンでのご購入はこちら)。
関連記事
-
【初・中級者向き】映画「キングダム」と中国が米国に仕掛ける超限戦
4月中旬の上映開始以降ずっと興行収入上位を続けているヒット作。面白いから、と勧める向きがあって観た。
-
宮本武蔵「五輪書」と今回の「ド」を予感した背景と 来週以降の株価の反発。私の強気(第1072回)
「五輪書」は宮本武蔵の書いた兵法書。地水火風空の五巻から成り立っている。この書の目的は実戦に役立つ
-
世界的暴落、まずは第一ラウンドの下値の見当は付いた
不透明感強まり、米国利上げは先送り濃厚 物凄い下げである。225は11日高値20947円から25日
-
【初・中級者向き】映画「ジーサンズ 初めての強盗」と都議選とHFの作戦
2017・7・2 原題は「GOING IN STYLE」でカッコよく颯爽と物事を進めようという
-
【初・中級者向き】映画「スマホを落としただけなのに」と私の(再び)少数派シナリオ
原作は読んでいないが、SNSミステリーという新ジャンルは「セルラー」や「リミット」が面白かったので