映画「アンタッチャブル」とトランプ2.0で日本はこう変わる
2024・11・17(第1247回)

<映画.comより>
ご存知、米国の禁酒法が生んだギャングの親玉をつかまえた財務省の役人の努力をとらえた映画。主演ケビン・コスナー、アル・カポネをロバート・デ・ニーロが演じた。1987年公開で監督ブライアン・デ・パルマ。老警官役のショーン・コネリーはアカデミー賞を獲得した。
1920年代から1930年代初期の禁酒法時代。地元の警察や裁判所が買収されて、無法状態を生んだ。一つの法律が悪を生んだ典型的な例である。
トランプ大統領が成立した。短期的にはドル高円安、そして株高と歓迎しているが、中長期では問題が多い。後述するが、故・安倍晋三首相のように、巧みに、親身になって信頼を得たようには、石破茂首相はいかない。幸い支持率は上昇しているし、国民民主党との部分連合に期待感がある。

<読売新聞オンラインより>
では、トランプ2期目はどんな政策か。第一生命経済研究所の首席エコノミスト熊野英生氏はこうまとめている。
① 保護主義の台頭
② インフレの加速
③ 脱炭素化の後退
④ 防衛費積み増し
⑤ 対中国封じ込め
⑥ 石破政権の苦悩
日本人としては「石破政権の苦悩」が気になる。故・安倍晋三首相は、トランプタワーでの最初の訪問時、「われわれは勝利者だ。あなたはNYタイムズ、ワシントンポストのトランプ叩きをはねのけて大統領に。私は毎日、朝日の叩きをはねのけて首相になった」「幸い私は各国首脳をよく知っているので、こんな話はよろこぶとか、嫌われるとか、教えることが出来る」と完全に相手の心を掴む芸当をやってのけた。
では石破茂首相はどうか。話の導入部が永いし、安倍さんのように頭の回転が早くユーモアを交えた話はできない。防衛問題ひとつとっても、日米安保問題を持ち出したとたんに、防衛費増加目標の43兆円では止まらないようにされると見る方が自然である。

もともとトランプ政策は前回の例をみると財政悪化と政府債務残高の膨張が生じる可能性がきわめて大きい。
ここでまた思い出すのはトランプタワーでの二人のやりとりである。トランプ氏が「米国は日本を守ってやっているのに、日本は米国を守ってないし、金も払わない」と言った。
これに対し故・安倍首相は「いや、お金はたっぷり払っている」とし、在日米軍の重要性を説明して、コトを円満におさめた。石破首相にこの芸当ができるかどうか。
幸い、日本の景気はどんどん良くなっている。
桜ゴルフの佐川八重子社長はいい方で私の番組にも出て頂いているが、ゴルフ会員権の相場が上がっているとか。年初比8.1%(10月末現在)上昇している、そうな。一事が万事。
株式市場でも続々と買いシグナルが出ている銘柄が出ている。ご参考までに(いちよし証券資料による)。
① タカラバイオ(4974)
② 長谷工(1808)
③ 関電工(1942)
(ただしご投資は自己責任で)
では皆さん、GOOD LUCK!!
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