拙著「日本経済大復活」を改めて評価する
2025・6・22(第1278回)

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ある専門型シンクタンクの所長が、ワンコースおごってくれた。もちろん株式市況について私の見解を聞くためである。嬉しく、またありがたいことだ。ありがとう。
その折、ごく目先について聞かれたが、私がここ数日は投資すべきでない、と返事したら、びっくりしていた。
理由はこうだ。イランとアメリカのトランプ政権との停戦交渉が、少なくともこの原稿を書いている6月下旬現在、ゆきづまっている。
双方が(言葉の上だろうが)核施設への攻撃と、やはり核を使っての反撃を主張している。
そんなバカな、といわれるかも知れないが、少なくとも核戦争の可能性があるうちは、投資なんて飛んでもない。自分のイノチの心配が先である。
ではイマイさん、その先は?
この件が丸くおさまれば、トランプ関税による不況がどうなるか、になる。
私は少なくともこのままでは、不況は避けられない、と考えている。
また私は(ここから先は投資とからむのだが)アメリカは、仲間の国家群をおどかして「アメリカ・ファースト」を推進している。日本人としては考えたくないかも知れないが、アメリカの覇権そのものが実はゆらいでいるとみた方がいい。
拙著では「中国の脅威」を大丈夫、としたが、これは怪しくなった。アメリカが日本からひけば、台湾はすぐに領有されるし、日中平和条約で日本の米軍基地は中国の所有になる。まあそこまで考える必要はないが、リクツから考えれば、そうなる。
もうひとつ。ウォーレン・バフェットではないが、ハイテク株はともかく高い。少なくとも私はやりたくない。
1つ。このシナリオに救いはある。トランプ大統領が暗殺されるか、本人が反省して同盟国に対しアホなことを止めて、覇権がゆるがないこと。あの男だって、バカじゃないから、このシナリオは十分にありうる。
となると、不況シナリオはどこかへすっ飛んで、全世界の株は買いになる。とりあえず、ウクライナ復興シナリオがいける。とはいえ、この和平シナリオでさえ、軍需関連株は有利な立場にあることは、忘れてはなるまい。商社株、建設機械、重電機、電線なども大きなビジネスを抱える。
このシナリオの場合、日経平均6万円が目標値になる。
せて、ここらで拙著への反省点を書かねばなるまい。それはコンテンツ業界を注目点から外したことである。私の不勉強のいたせるワザでおわびするしかない。
コンテンツ・ゲーム業界はいつかこのブログでもとりあげたが10兆円をはるかに超える巨大産業である。「日本は半導体とインバウンド、プラス、コンテンツで復活する」が正しい。

<ヤフーファイナンスより>
終わりに、2024年2月当時の「注目銘柄10」の株価と、現在の株価、トクしたかソンしたか比較すればわかるように、表を作ってある。ご参考までに。いい成績じゃないですね、反省。

<『日本経済大復活』で注目した10銘柄>
小泉進次郎農水相を起用して以来、石破内閣の支持率は上昇中。立憲民主党は7~8%で不変。参院選の結果が楽しみになって来た。都議選はその前兆として、大いに注目したい。
では皆さん、GOOD LUCK!
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