映画「暴力教室」とウクライナ侵攻が4月半ばに終る。そして商社株、銀行株。3万円大台の回復。(第1108回)

1955年公開の古い映画。音楽の「ロック・アラウンド・ザ・クロック」の方が、ロックンロール時代の幕明けの作品として有名だ。

むしろ悪役の生徒役のヴィック・モローの方が、後年、大人気だったTV映画「コンバット」のサンダース軍曹役で名を残している。

主役のダディエ(グレン・フォード)はNYの不良少年ばかりが集まったクラスの担当になり、悪戦苦闘する。3度、教壇から離れその都度考え直して復帰する。この間、妻が夫を中傷する手紙でノイローゼ。赤ちゃんが、死に瀕する苦労を味わう。最後は年配の教師がダディエに感化され、教育への希望を取り戻す。これで自分も気力を取り戻す。

今回のウクライナ侵攻に対するウクライナの立場も、主役に似ている。ロシア側からの攻勢に対し、防御しかできない。それでも

ウクライナの死者1500人に対し、ロシアは一万人。

しかし、私は中国が映画の年配の教師に似て、最終的には仲介して終る、と考えている。

理由を以下に述べる。

①中国の貿易先は自動車にせよエレクトロニクスにしても、欧州を中心とした全世界。早期に混乱を治めることは、中国にとっても益が大きい。

②選挙がない国だが、公約の5.5%成長が遂行できる可能性が小さくなる。秋の党大会で習近平の3選かどうかの問題につながる。朱鎔基元首相の習近平続投に難色を示したという報道もある。

③食糧の輸入国である中国としては、ウクライナの小麦(世界7位)、とうもろこし(世界2位)などの値上がり、量的不足は打撃になる。

5月のウクライナ麦の種まき時期までに、現在のロシア侵攻終わらせる。世界にメリットがある。

ひょっとすると3月24日のブラッセル開催のG7首脳会合に習近平が出席するかメッセージを出すかもしれない。成果は後だろうが。

私は望みを捨てていない。

ロシア側にも、デフオールト危機は完全には去っていない。

3月16日の1億1700万ドルの国債の利払いを行なった。しかし3月21日には4億4700万ドルのドル建て国債の元利払い。つづく4月4日にも21億2900万ドルの元利払いがある。(図 参照)

ロシアの対外債務は1500億ドルしかない。ロシア国債は400億ドルなので、6400億ドルの外貨準備から考えれば、本来は鉄壁の守りの筈だが、制裁により凍結されているのでこの準備は使えない。それでも3月16日、ドル元利は支払られた。民間の銀行の隠しドルの利用だろう。

ロシア中央銀行は先週からロシア国債の買い入れを始めている。FRBや日銀がやっているQEと違い、政府部門の赤字を、ロシア中銀が引きうける。念の為言っておくが、金利は20%である。ハイパーインフレになること必至である。長続きするわけがない。

かくて、私の見るところ、プーチン政権は4月中旬に戦闘を止める。軍需関連は暴落。株価は上昇。

前々週のブログに書いたが、ゴールドマン・サツクスやモルガン・スタンレーのロシア債券買いはここいらを読んでのことと私は考えている。

さて日本の方は、相変わらず大手商社株と大手銀行株をおすすめする。

例えば伊藤忠(8001)。予想PERはたった7.2倍。

丸紅(8002)に至っては6.0倍。

他の三菱商事、三井物産、住友商事も6〜7倍。

一方、大手銀行もFRBの金利引き上げに続いて国内金利も上昇し、利ザヤ拡大。いける。信用取引の売り残、買い残から見ると、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)がいい。

市場全体には外人投資家の大量の売り玉の買いもどしが起きる。二兆1000億円を超える。

再び三たび3万円大台の回復を信じて、頑張ってください。

では皆さん、グッドラック!!

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