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2022/09/12 | マーケットEye, 上級, 有料記事 マーケット通信, 木村喜由
超金融緩和に財政資金を注入、物価が上がるのは当然の結果 8月分米雇用統計は比較的マイルドな結果だった。当月分の雇用者増はほぼ予想通りだったが前の月が下方修正されており、久々に労働力人口(働く意思のある人口)が大きく増えた。結果として「失業者」の比率が3.5%から3.7%に上昇した。平均時給は前年比5.2%増でここ数か月ほぼ同水準。しかしCPIが8.5%上がっているから、実
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2022/09/05 | マーケットEye, 上級, 有料記事 マーケット通信, 木村喜由
急がば回れ。長期戦を辞さない構えがウクライナとNATO諸国を利する 時事ドットコムのサイトで米国「戦争研究所」が日々更新するウクライナ情勢マップを見ることができ、ロシア軍が実効支配している地域、ウクライナ軍が反撃し取り返した地域などが克明に表示されている。実のところ、5月中旬までの首都キーウ東方にある第二の都市ハルキウ周辺の奪回、南部の要所であるヘルソンへの接近以来、ウク
インフレ抑制のためなら景気も株価もある程度犠牲にする ジャクソンホールでのパウエル氏の講演には驚いた。何が驚いたと言えば、講演時間がたったの8分40秒(予定は30分)だったことだ。余計なことは一切言わず、現状認識、今後のFRBの方針を手短に(つまり誤解を招く余地がないように)語っただけだった。 経済をきちんと見て新聞にも目を通している人にとっては
2022/08/29 | マーケットEye, 上級, 有料記事 マーケット通信, 木村喜由
市場筋の期待を全面否定する公算大 明日から2日間、カンザス州の避暑地で中央銀行首脳らによる経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催される。注目はもちろんパウエル議長の講演内容だ。現在、市場筋は来年のインフレ率の急速な低下を見込み、FFレートは年末から来年3月にかけてピークを打ち、その後低下するという前提で価格を付けている。彼らの予想前提では、インフレ率は、現在の8%
2022/08/22 | マーケットEye, 上級, 有料記事 マーケット通信, 木村喜由
異常な米債券相場が正常化、米金利上昇は円安のエンジン 最近の世界のマーケットは、大幅利上げにも拘らず債券利回りが急低下するなど、常識的な動きから外れている。過去にもそんな指摘をすることがあったが、毎回、バイオンリー(買い持ちのみの中長期投資家)以外の、短期系ヘッジファンドと目先筋が大挙して出動した場面であった。その後反動が訪れるのは当然のことである。
景気は間違いなく上向きだが、肝腎の電気が足りない 筆者は日本の景気に楽観的である。確かに、足元の物価上昇に比べ賃金の上昇が遅れているため、実質所得はマイナスになっている。収入の全部が、年金や預貯金の取り崩し、公的支援である弱者にとっては非常に厳しい状態だ。しかし、働いている世代の多くは、このまま低賃金が続くことはないと感じている。何から何まで値上がりしている状態で、同じ価
2022/08/15 | マーケットEye, 上級, 有料記事 マーケット通信, 木村喜由
意欲ある若者たちの出会いが成長機会を産む 動機に不純な点がなくもないが、標記の都内の2国立大学の統合案はいい線を突いており、きっと大成功になるだろう。第一に、世界の経済成長は新発見、新発明、新しいアイデアに基づいた商品など、必ず「新」という接頭語が付く。残念なことに日本人は内向き志向が強く、特に大勢集まると、必ずと言ってよいほど保守的になる悪癖があり、新たな発想が生まれに