「 上級 」 一覧

TIGERが噛みつく新年の相場

防御を優先すべき1年になろう   今年は寅年。日本の株式市場にとっては十二支のうちで最悪の年である。新年のテレビ番組で今年のキーワード、スローガンとして「TIGER」の頭文字を挙げていた人がいたが、筆者もそのアイデアに賛成なので、自分流に手直しして使わせてもらうことにした。タイトニング(金融引き締め)、インフレーション、ジオポリティクス(地政学)、エレクション(選挙)、リセッ

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米10年債利回りが一時1.8%台乗せ、3月のピークを越える

オミクロンで感染急増も恐るるに足らず   1月第一週はイベントに満ちていた。日本では誰もが想像しなかった速度でオミクロン株感染者が増加、米国ではFOMC議事録公表と週末の雇用統計で動きが生じた。日経225ばかり見ている人は新年早々冴えない相場だなと思っただろうが、TOPIXは年末比0.17%高で、特に銀行や自動車株を持っている人は久々に留飲を下げたことだろう。若い人の言葉なら

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FRBの引き締め加速は必至、環境激変

今年のキーワードはTIGER、虎に注意しろ   今年は寅年だが、十二支のうちで株価騰落が最悪の年である。12年というのは公転周期12年で歳星(さいせい)とも呼ばれる木星の動きと合致する。木星は希望、成長、楽観、投資を暗示し、そのピークアウトから反動の時期と重なるのかもしれない。少なくとも積極的に勝負に行く年ではない。   現在、米国をはじめとして物価上昇

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バブル膨張の根源は中央銀行の過激な緩和

来年は日本も含め状況逆転、大波乱の予感   今回が年内最終となる。1年前に考えた2021年の中心テーマは、新型コロナ対策としての過剰な財政出動と金融緩和、米国の政権交代に伴う「大きな政府」への転換、脱炭素社会への世界的な流れ、中国の債務不安などだった。ゴルフのパットのように先行きの芝目や傾斜の変化を読めば、前半はバラマキによる経済成長と過剰マネーでバブル相場となるが、後半はコ

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日本経済の霧は晴れない(最終回)

2021/12/27 | 上級, 有料記事

「遠吠え」のペンネームで本欄の連載を始めた2016年3月末の日経平均株価は1万6758円だった。2021年12月24日の終値は2万8782円だから、5年9カ月で日本株は平均71.8%上昇した計算だ。上出来だったといえそうだが、米国のダウ工業株30種平均は1万7685ドルから3万5950ドルへ103.3%上昇した。日本経済も日本の株式相場もなお五里霧中だ。 日銀が12月20日に発表した2021

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米国が最高値更新となっても日本株が追随しないのは

日本人が売っているから   米国株の中核指数であるSP500はここ3日の上げで3.45%上昇、2週間ぶりに史上最高値を更新した。複数の強力な支援材料が重なったためである。第一が、英国、南アフリカの研究機関からオミクロン株は感染力は強いものの軽症で終わることが大半で、従来株に比べ感染者が入院に至る比率が7-8割低下、入院して以降の経過は従来株並みであったとの報告があったこと。言

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オミクロン株、日本は逃げ切り勝ちの公算

現在まで国内二次感染なしは驚異的   新型コロナウイルスは2年前に存在が確認されて以来変異を重ねてきたが、オミクロン株では感染および発症のメカニズムが大幅に変化しているのが明らかになった。直近の香港大学チームの研究では、感染後24時間のウイルス増殖速度は、気管支ではデルタ株など従来株の70倍だったのに対し、肺では10分の1以下だった。このことは、せき、唾液などによる感染拡大の

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