「 マーケットEye 」 一覧

映画「キネマの神様」と日本株長期上昇大型相場のスタート(第1077回)

90才になった山田洋二監督の最新作。志村けんを予定した主役が、沢田研二に交代。やはり志村でなければならないキャラクターなので、出来はイマイチ。 ストーリーは、酒と競馬に身を持ち崩した男の再生。昔、映画を作りかけて、残っているシナリオを孫が書き直して受賞する。こう書けば簡単だが、なぜそこまでダラクしたのか全く画かれていないのが、致命的。 日本経済と株も、この男に似ている。歴史的高値の7

続きを見る

心が折れそうになるトヨタショック

コロナ出口を信じて前に出ていた投資家にカウンターパンチ 19日の2時半、下げ渋っていた市場の空気が一変、急落に転じた。トヨタの4割減産の速報が届いたからだ。裾野の広い会社であり、愛着を持つユーザー兼投資家も多数いるから、悪材料は30分だけで消化できるはずがない。週末となる20日も大幅続落し2日間で10%近い下げとなった。もう半世紀近く株式市場を見ているがトヨタが主役となって市場を揺るがすよう

続きを見る

新型コロナ、今週東京の新規感染が減少に転じれば峠を越す

政府は早く「指定感染症5類」に変更すべきだ デルタ株は従来株に比べ一段と感染力を高めており、10秒程度の室内共存、従来安全とされた旅客機内での感染も確認されている。事実上空気感染とされる自然再生産数8以上という論文が提出された。米国ではワクチン接種者、未接種者で感染に差がなかったという実例があり、政府当局であるCDC(疾病対策センター)は再びマスク着用の推奨を開始した。しかし一方で病原性、毒

続きを見る

井上靖「敦煌」と永い間放置されていた事象三つと当り屋のNY株への警戒説、それとジョージ・ソロスの大転換(第1076回)

シルクロードブームを巻き起こした井上靖の名作。私にとっては亡母今井満里が、たしか二回目の敦煌訪問に井上先生と同行し、現地で拾った陶片を大切に持ち帰った。その時の母の嬉しそうな顔を私は忘れない。後に書家で日中友好協会副会長だった母は「熱砂無限」という代表作を書いた。  佐藤浩市主演で映画にもなったので、ストーリーをまとめる。時期は11世紀、北宋時代だ。  主人公の趙行徳は官吏登用試験に

続きを見る

統計データをよく見ましょう

米国経済、コロナ、選挙、業績、中国、調べることが山ほどある 東京五輪が平穏裡に終わり、正常モードに戻りたいところだが、タイトルと小見出しに書いたように宿題が難問山積しており、お盆休みで一服した後は再び騒がしい日常が再開されるだろう。特に米国市場は都合のよいところだけ先食いしている状況で、これから年末に向けてはネガティブな部分の消化が必要となるため、楽観的に構えてはいけない。 年末までで

続きを見る

宿題どっさりで秋相場に突入、波乱前提で構えよ

年末に向け米長期金利は市場想定を上回る上昇も 新型コロナ(デルタ株)が猛威を振るう中、東京五輪は平穏に終了したが、菅政権の存続は微妙になっている。米国の金融緩和局面は最終盤を迎えつつあり、9月にもテーパリング開始の可能性が急浮上している。 中国の不良債権問題は先送りしてきた中国華融資産管理の12月決算発表で最初の大きなヤマを迎える。この会社は不良債権を集中処理する特殊会社で、決算と同時

続きを見る

基本戦略として、日本株は「やや多め」の保有を推奨

GPIFの4-6月運用結果は外国株が圧倒的成績 GPIFは正式名称を「年金積立金管理運用独立行政法人」という。落語の「寿限無」じゃないがあまりに長すぎて救助が間に合わなくなりそうだ。少なくとも当局の言語センスが劣悪なことを示しているとは言える。英訳名を日本語にすると政府年金投資基金だが、この方がずっとましだと思う。 そのGPIFが先週4-6月の運用実績を公表した。6月末資産額193兆3

続きを見る

PAGE TOP ↑