「 今井澂のシネマノミクス 」 一覧

映画「空白」と、恒大問題で一時的に下げた相場、そしてジム・ロジャーズの戦略第1082回)

恐らく今年の邦画のベストスリーに入るであろう傑作。主演、助演の俳優がみなうまい。作品賞、主、助演賞をかっさらうのではないか。監督は「ヒメノアール」の吉田 恵輔。 舞台は、漁港のある田舎町。 女子中学生が万引きをしようとしたところを、店長(松坂桃李)に見つかり、逃げようとしたところを車でひかれてしまう。親の充(古田新太)は娘が万引きするわけがないと信じて、関係者を厳しく追及するモンスタ

続きを見る

「モンタナの目撃者」と、結構な押し目を作った恒大騒動。それに新内閣のかくし玉による超好景気。(第1081回)

主演のアンジェリーナ・ジョリーは私のお気に入りの一人。「トゥームレイダー」シリーズはとくに良かった。 今回は森林消防隊員。かつて若い隊員と若いキャンパー3人を消火活動中に死なせてしまった体験がトラウマになっている。 そこに、父親を目の前で射殺された少年を、守る必要が生まれる。そこへ2人の前に大規模な森林火災が立ちはだかる。まずおすすめできる。 今回の中国発の世界株安は恒大集団の

続きを見る

映画「ドント・ブリーズ2」と3万円大台達成は単なる通過点と見る理由第1080回)

前作「ドント・ブリーズ」は大ヒット。見ていない方はDVDでどうぞ。もちろんホラー映画が好きな方に限るが。 テーマはバイオレンスな盲目老人が若者を襲う。私は文字通り、イキを止めて、前作に引き込まれた。 今回も全く同じ。老人が少女と同居していたが、その少女が侵入者に襲われているのを救う。恐らく、このシリーズは第三作以降もつづくのではないか。 先の見えない現在だが、一つ確かなことがあ

続きを見る

映画「白頭山大噴火」と私が3万円大台達成は単なる通過点と見る理由(第1079回)

白頭山は北朝鮮と中国の間にそびえる2774メートルの高い活火山。中国側は長白山と呼んでいる。大噴火は千年に一度、小噴火は百年に一度のペースで発生している。ちなみに最後の発生は1925年だった。 さて、今回の映画だ。冒頭は白頭山の大噴火で破壊されるソウル。これはほんの導入部で、3回繰り返された噴火から、第4回目の時期は大体わかった。4回目が発生すれば国全体が破壊されてしまう。 そこでマ

続きを見る

映画「オールド」と米国のアフガン撤退で地下資源獲得し有利になった中国の落とし穴(第1078回)

スリラーの鬼才M.ナイト・シャマラン監督作品の恐らくベスト 。秘境のビーチを訪れた数人の社会的エリート家族が、逃避が出来 なくなり、異常現象に見舞われる。 その異常現象とは、30分に1年歳を取る。6歳の男の子が、アッと いう間に青年になり、最後はヒゲだらけの五十男になる。勿論両親 は一夜のうちにボケ、老衰死。 このシチュエーションは、異常なビーチを利用して人体実験を行 った製薬会社がつくり出した

続きを見る

映画「キネマの神様」と日本株長期上昇大型相場のスタート(第1077回)

90才になった山田洋二監督の最新作。志村けんを予定した主役が、沢田研二に交代。やはり志村でなければならないキャラクターなので、出来はイマイチ。 ストーリーは、酒と競馬に身を持ち崩した男の再生。昔、映画を作りかけて、残っているシナリオを孫が書き直して受賞する。こう書けば簡単だが、なぜそこまでダラクしたのか全く画かれていないのが、致命的。 日本経済と株も、この男に似ている。歴史的高値の7

続きを見る

井上靖「敦煌」と永い間放置されていた事象三つと当り屋のNY株への警戒説、それとジョージ・ソロスの大転換(第1076回)

シルクロードブームを巻き起こした井上靖の名作。私にとっては亡母今井満里が、たしか二回目の敦煌訪問に井上先生と同行し、現地で拾った陶片を大切に持ち帰った。その時の母の嬉しそうな顔を私は忘れない。後に書家で日中友好協会副会長だった母は「熱砂無限」という代表作を書いた。  佐藤浩市主演で映画にもなったので、ストーリーをまとめる。時期は11世紀、北宋時代だ。  主人公の趙行徳は官吏登用試験に

続きを見る

PAGE TOP ↑