「 今井澂のシネマノミクス 」 一覧
映画「ライムライト」と底値をつけつつある株式市場
2016/01/16 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
ご存じチャップリンの名作。63歳のときの監督、主演だ。人情噺と自分のコメディのシーンで、それを美しい音楽でつなぐ。泣かせる話で実にうまい映画だ。 落ち目の老コメディアンはガス自殺しかけた若いバレリーナを救う。クレア・ブルームがこの一作でスターに。チャップリンは励まそうとして、数々の人生訓を言う。 「宇宙の何よりも貴い『生きる』という奇跡を消してはいけない。星
映画「杉原千畝」と2016年に発生するサプライズ
2016/01/10 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
むずかしい名前だが、スギハラチウネと読む。第二次大戦中、外務省リトアニア領事として、6千人ものユダヤ人の命を救うビザを発行。「日本のシンドラー」と呼ばれている人物の名だ。彼が救ったユダヤ人と関係者たちの子孫は4万人いて世界中で活躍、日本の外交力を支えているといわれる。 主演唐沢寿明、その妻は小雪。日本映画だが監督は「サイドウエイズ」のチェリン・グラッグ。ストーリーの展開がキビキビしていてお涙
映画「クリード チャンプを継ぐ男」と天災で儲かるチャンス
2016/01/02 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
「ロッキー」を1976年に観たときの衝撃を忘れない。あの迫力十分の試合シーンの凄さと人の心を奮い起させるビル・コンティの音楽。その後延々とつづくシリーズが6本!これには参ったが、名シーンにはこと欠かない。すぐいくつも想い出す。 https://youtu.be/LTxWjNdI3DE 今回の「クリード」はロッキーと戦い、後に親友となったアポロ・クリードの息子アドニス
映画「母と暮らせば」と日韓慰安婦問題の決着
2015/12/31 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
山田洋次監督の最新作で吉永小百合と二宮和也が主演。私の好きな黒木華が助演、これがいい。 https://youtu.be/hvrs_103jRw この映画は井上ひさしさんの「父と暮らせば」のオマージュ。助産婦の母と息子の亡霊とその恋人の物語だ。息子がなくなったのは長崎の原爆で、舞台はその3年後。 テーマはもちろん反戦、反原爆だが、母と息子の情愛が巧みに描かれていて私は何回も涙を流
映画「用心棒」と中国リスクの再検討
2015/12/27 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
このコラムで映画を導入部にする―という私のアイディアは、ちょうど上映開始になった作品がピタリとテーマに会うといいのだが、ダメだと四苦八苦。 その場合は黒沢明監督の名作を使うことにしている。読者はご存じだし名セリフも多い。 今回は、2015年の世界のテーマ「米中対立」が今後どう展開するか、を書く。せまい宿場町に二人の親分、というのはいまの世界によく似ているじゃないか。 中国経済
映画「スター・ウォーズ フォースの覚醒」と私の株価「3万円以上」の強気
2015/12/21 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
大宣伝の効果もあり、興業収入も関連グッズも好調。映画の出来は正直言って1977年の第一作を100とすると、私の評価は60点。 https://youtu.be/BDvZ9UECfj8 主演の俳優が若いのはいいが、ハリソン・フォードのハン・ソロも、キャリー・フィッシャーのオーガナ姫も残念ながらトシには勝てない。アクションが中心となり、第1作のような奇想天外な宇宙生物が
映画「羅生門」とFRBの利上げのもたらすもの
2015/12/14 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
先週私は新しい不安材料としてテロを取り上げた。その直後に例のカリフォルニアでの夫婦による乱射事件があった。組織的でない「共感テロ」には止める名案はない―という私の不安が的中してしまった。何とも言いようがない。 今回取り上げる「羅生門」はご存じだろう。黒沢明の名を一挙に世界的にしたベネチア映画祭のグランプリ獲得作品。外国人と話していて「ラショーモン」というと、人間というものの不可解さとか、解け