「 今井澂 」 一覧
映画「白頭山大噴火」と私が3万円大台達成は単なる通過点と見る理由(第1079回)
白頭山は北朝鮮と中国の間にそびえる2774メートルの高い活火山。中国側は長白山と呼んでいる。大噴火は千年に一度、小噴火は百年に一度のペースで発生している。ちなみに最後の発生は1925年だった。 さて、今回の映画だ。冒頭は白頭山の大噴火で破壊されるソウル。これはほんの導入部で、3回繰り返された噴火から、第4回目の時期は大体わかった。4回目が発生すれば国全体が破壊されてしまう。 そこでマ
映画「オールド」と米国のアフガン撤退で地下資源獲得し有利になった中国の落とし穴(第1078回)
スリラーの鬼才M.ナイト・シャマラン監督作品の恐らくベスト 。秘境のビーチを訪れた数人の社会的エリート家族が、逃避が出来 なくなり、異常現象に見舞われる。 その異常現象とは、30分に1年歳を取る。6歳の男の子が、アッと いう間に青年になり、最後はヒゲだらけの五十男になる。勿論両親 は一夜のうちにボケ、老衰死。 このシチュエーションは、異常なビーチを利用して人体実験を行 った製薬会社がつくり出した
映画「キネマの神様」と日本株長期上昇大型相場のスタート(第1077回)
90才になった山田洋二監督の最新作。志村けんを予定した主役が、沢田研二に交代。やはり志村でなければならないキャラクターなので、出来はイマイチ。 ストーリーは、酒と競馬に身を持ち崩した男の再生。昔、映画を作りかけて、残っているシナリオを孫が書き直して受賞する。こう書けば簡単だが、なぜそこまでダラクしたのか全く画かれていないのが、致命的。 日本経済と株も、この男に似ている。歴史的高値の7
井上靖「敦煌」と永い間放置されていた事象三つと当り屋のNY株への警戒説、それとジョージ・ソロスの大転換(第1076回)
シルクロードブームを巻き起こした井上靖の名作。私にとっては亡母今井満里が、たしか二回目の敦煌訪問に井上先生と同行し、現地で拾った陶片を大切に持ち帰った。その時の母の嬉しそうな顔を私は忘れない。後に書家で日中友好協会副会長だった母は「熱砂無限」という代表作を書いた。 佐藤浩市主演で映画にもなったので、ストーリーをまとめる。時期は11世紀、北宋時代だ。 主人公の趙行徳は官吏登用試験に
大谷翔平の二刀流と、人口減少でダメなはずの日本で株高が発生するワケ(第1075回)
日本人にとって最も嬉しいニュースは、エンゼルスの「オータニサン」 のホームランか勝利だ。メジャーリーグでホームラン首位,投手で五勝! 野球評論家の「二刀流はムリ」という説が否定された。嬉しい誤算という ほかない。 いま、株高を支援する材料が、二本立てになっていることは、もっと注 目されていい。 株高を支えるもっとも重要材料が企業収益であることは誰でも知って
映画「北京の55日」と習近平の自国のハイテク企業叩きとチャイナショック (第1075回)
チャールトン・ヘストンとエヴァ・ガードナーそれに伊丹十三が出演した歴史 スペクタクル映画。1963年の作品だ。 1900年に清国内で起きた宗教団体義和団の外国人排除運動が高じて、 11カ国の居留民3000人が攻撃の対象になった。守る水兵、海兵隊は わずか500名。 本来なら中国側は、外国人を守るべきだが、清王朝は宣戦布告した。 狂気の沙汰というほかない。
サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」と、タイタニック・シン ドローム、そして仏大統領マクロンの発言と金価格 (第1074回)
1874年にヴァイオリンの超名人でスペイン国籍のサラサーテが作曲し た名曲。鈴木清順監督が同名の映画を作ったし、スケート世界一の羽生 結弦選手が2021年に使っている。 導入部はゆっくりとした悲しげな旋律。中途がハンガリー民謡を使い 「ジプシーの月」という名でポピュラーソングにもなった。 これが一転して終わりには極めてテンポの早い、また極度の高技術を 要す