「 マーケット通信 」 一覧

予習が必要、ウォーレン候補の政策

社会的公正を重視、金持ち優遇のトランプ路線の修正必至 吉野彰氏のノーベル化学賞受賞は大変喜ばしい。対象になったリチウム電池は5年前の中村修二氏の青色LED開発に続く全世界の生活向上に資する大発明であり、日本の新素材系の研究開発力の高さを誇示する素晴らしいイベントであった。実際問題として、大量工業生産を実現し、知的財産のストックが豊富で、現に潤沢な利益を上げている企業でないと長期の揺籃期から市場投

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愚かしいMMT理論、タダより高いものはない

歴史の検証を怠っている若造経済学者に悪乗りする政治家 日経朝刊の経済教室ではMMT(現代貨幣理論)が取り上げられている。簡単に言えば、「非常に強い信頼感を国民や投資家から獲得している国家では、長期金利が非常に低い水準で安定するはずなので、一時的に経済が悪化した場合、財政赤字を拡大させて危機から脱却するという政策が合理的である」という議論である。 筆者は「嘘だよ」と一笑に付している。経済、金

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ISM指数、注意信号だが今回の反応は過剰

あくまでも先行指標、45以下に下がらないと景気後退にならない 10月の声を聞いた途端に米国からはネガティブな材料が相次いでいる。1日はISM製造業指数が47.8とリーマンショック後の立ち直り序盤以来の低水準、2日はADP雇用報告(給与計算代行会社による概算値)が前月比13.5万人増に留まったうえ、米国がEUに対し75億ドルの報復関税を行うと決定(世界貿易機関がEU製エアバスの輸出において不当

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不自然な動き多し、明日以降4日間が重要

225入替の換金売りが出ていない、配当落ち分のTOPIX買いがまだ出ていない 3・9月末の配当落ち日から月末までは、よほど海外市場が大きく崩れない限り、投信や長期運用の機関投資家から受け取り予定配当額相当の株式先物買い(今回は概算で8千億円分)が入るため、月末までに配当落ち分を埋めて余りある回復を見せるのが通例だが、今回は27日、本日と結構な幅で下げ、ちょっと意外な感じである。 さらに

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工作機械受注が先行指標、今後1年半世界成長率は減速

景気悪化時は先行指標、回復時は遅行指標となる特異な性格 工作機械はマザーマシンつまり他の機械や部品を作るためのお母さんと呼ばれる。自身が世の中で必要とされる製品を作るわけではないが、家電や自動車はもちろん、先端にメスが付いた超精密内視鏡から巨大発電機に至るまで、多種多様な工作機械によって作られた各種部品を組み立てることによって近代社会に必要なすべての物資が供給されている。 工作機械の受

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12月の米追加利下げ、中国金融大波乱がないなら見送り

パウエル議長は今回も予防としての利下げを強調 FOMCは大方の予想通り0.25%利下げが決定されたが、市場参加者の関心は早くも年内の追加利下げの有無に移っている。とりあえず会合に臨んだ17人の委員の事前アンケートに基づく、今後4年間の年末予想FFレートをプロットした、ドットチャートが最重要の参考資料になる。予想の平均値は、19年末も20年末も、今回の利下げ決定後の1.75-2.0%のレベルだった

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米中首脳会談が不調か決裂となるまで日本株は上値志向

この円安は本質的な日本経済劣化の結果ではないか 9月は戦後の統計では1年で最も株価騰落率が悪い月だが、初日黒星の後に10連勝で、8月末に対し6.8%の大幅上昇、日経225は2万2千円大台に乗せた。メディアに流れる上っ面の報道しか見ていない人は、まさかこんなことになるとはと思うだろうが、8月の猛烈な債券高とそれに連動する不自然な日本株先物の売りと裁定売り残高の急増をよく見ていた人なら、少し流れが変

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