損する前にこれを読め!
実録 投資セミナーに行ってみた!!
~クラウドファンディング編②~
“銀行に近い感覚”で預けてはいけない

ジャイコミ編集部

投資セミナーに行けば、販売会社がどんな投資商品を売りたがっているのか、どのような口説き文句を使っているのかがわかる――。

年8~10%の金利で企業などに貸し出す一方で、出資者(投資家)への分配金利回りが年率5~6%になるというクラウドファンディング。投資セミナーもいよいよ終盤。前編のイケメン風講師に再び登場してもらおう。

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「意外とえぐい」マイクロファイナンス

具体的にどのような融資を行っているのか。彼の解説ではこうだ。

商品の一つがカンボジアなどでのマイクロファイナンス(小口の金融)。貧困層の自立支援のための融資でマイクロファイナンスを行う機関に貸し出す。
現地の人には年20~30%で貸しているが、給与も年に20~30%上がっているので、そこまで負担を感じない。為替手数料やマイクロファイナンスを行う機関のマージン、そこにわれわれのマージンをとらせて頂くので、出資者の利回りは5~6%になる。

貸すのは女性が多い。マイクロファイナンス機関に聞くと、女性が多いのはマジメだから。男性はギャンブルとかにおカネを使うが、女性は生活や商売のために使う。家畜、農機具の購入に使う。豚を50ドルで買って、半年育てれば150ドルで売れるという。高い利回りで借りても十分に返せる。

貸倒率は低く0.07%。30日以上延滞率も0.2%。なぜこれだけ低いのかというと、一つは「グループローン」という形をとっているから。

これはグループを形成している複数の人に順番に貸していくというもの。途中で誰か一人がおカネを返さないという事態を起こすと、次の順番の人がおカネを借りられなくなる。ムラ社会なので次の人には迷惑をかけられないし、周りの人も協力して何とかしてくれる。ムラ社会ならではの連帯意識を活用した仕組み。「ピアプレッシャー(仲間からの圧力)」と言うらしい。

こういうアナログの仕組みだけでなく、日本における信用情報センター(借入額や借入件数などの情報を交流する民間会社)の仕組みも立ち上がった。それで延滞率が下がった。

貸すのは農村地域。土地保有者が多いので借りて逃げたりしない。都市部より農村。カンボジアのマイクロファイナンスは2本、合計1億円やった。1本目は5.65%の利回り、2本目は12%。2本目は為替で利益が大きく出た。為替の影響を大きく受ける商品なので、そこは注意。

これは勉強になった。マイクロファイナンスは「意外とえぐい」。当然のことかもしれないが、このようなシビアさがないとおカネを貸すことはできないのというのが現実か。

「銀行に近い感覚で預かってくれる」と言われても

商品にはもちろん国内企業への融資もある。

商品の中では不動産担保ローンファンドが一番人気。出した瞬間に枠が埋まるものが結構ある。

これはリノベーションの事業(融資先企業が不動産物件を購入、リフォームして価値を高めた後に転売するとのこと)に貸すもの。物件を買って、リフォームしてから売るまでの期間が3カ月のときもある。そういうときは銀行から借りられない。買う物件もぼろぼろなので、担保として認められないというケースもある。

ここまでの説明を聞くと、やはり債権回収のノウハウをどこまで持っているかが重要だと感じた。

融資期間は6カ月など1年以内の商品が多いので、貸し倒れリスクは抑えられているかもしれない。また、融資実行の際は代表者の保証や担保をとるとしている。それでもなお、融資(金貸し)の世界で貸し倒れはつきもの。

イケメン風講師は「元本保証性」という言葉を用いて、次のようにセミナーの最後を締めくくった。しかし、このような営業トークはリスクを過小視させるおそれがある。

利回りで年5%維持している金融商品はそんなにないのでは。先行き不透明な時代に資産運用は重要。
クラウドファンディングはこつこつ地味におカネをためるタイプの商品ではないかと思う。投資の世界への一歩を踏み出せない人向けの商品。

株やFXだと専門性が必要だったり、元本の毀損リスクがある。これは「元本保証性」を意識した商品。銀行に近い感覚でお預かりできればと考えている。

会社側がいくら「銀行に近い感覚で預かってくれる」としても、それが投資であるなら「銀行に近い感覚で預けてはいけない」。

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