【初・中級者向き】ya歌劇「カルメン」と大阪万博招致成功と原油急落とダブル選挙

 久しぶりに新国立劇場の「カルメン」を観た。主役とドン・ホセがいい出来だったが闘牛士がイマイチ。残念だった。ホセは私がまだ学生の頃、マリオ・デル・モナコの凄い「花の歌」が耳に残っていて、ロンドンで聞いたドミンゴも物足りなかった。ま、こんな古い話をしても仕方ないか。60年前に聞いたときは皇后陛下がご結婚前で、私の三列前でご覧になっていたのだから。年寄りの昔話とお笑いください。

 「カルメン」のストーリーはご存じだろう。ただ大事なことがある。カルメンはジプシー女だし、ドン・ホセは故郷を捨てたもののバスク語を大切にするバスク人で、スペイン人ではない。原作のメリメの「カルメン」は第三章で終わっているのに第四章を書きたしてわざわざジプシー民族、文化の紹介に充てている。主役二人がスペイン人と違う、ということなのだろう。外交的な配慮をしたのかもしれない。

 今回は私によく質問をいただいている「今井澂の相場ウラ読み」で私がこうお答えしています、ということをごく簡単にまとめよう。「カルメン」のように、ハバネラから名曲がズラリと並んでいるのに似ている。

 まず、大阪万博の招致成功、というニュースだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環所所長の嶋中雄二さんのセミナーで配布された資料によると次の通り。
 
 経済波及効果の全国に対する金額は①建設費0・4兆円②運営費0・4兆円③消費支出1・1兆円。けっこう大きい。

 嶋中さんは、オリンピックは2週間だが万博は半年やっていますからね、と説明した。現実には185日だ。

 この好材料でどんな銘柄が上がるのだろうか。真っ先に頭に上がるのは南海電鉄(9044)だろう。関西国際空港への直接乗り入れをしているし。あとは近鉄百貨店(8244)かな。

 次が原油価格。何しろバレル50ドルをいつ割ってもおかしくないほど下がった。ひところ年末バレル80ドルまで予想されていたのに、なぜ?

 11月に入って、原油輸送のパイプライン内で輸送できる量が増大する新技術が成功。これ迄最大油田地帯のバーミヤン盆地からの輸送がネックになっていて、好転するのは2020年以降と見られたが、2019年4-6月期からに業界の見方は一変した。

 バーミヤン盆地の油井は数千か所に点在しており、10年間に産油会社が掘削した油井数は11万4000本にのぼっている。コストは安く、原油価格がバレル30ドルでも利益が出ると業界アナリストは見ている。

 パナマ運河経由で日本への輸送が多くなることは、大変ありがたい。サウジ依存度40%を引き下げることが出来る。

 エネルギー価格好転は日本にとって大好材料だ。明年から、船積みや末端までのタイムラグを考えても、株価上伸のひと役を果たすこと間違いなし。銘柄は信越化学(4063)。子会社を通じ塩ビで米国トップ。エネルギー価格低下の好影響を最も受ける。

 そして、北方領土問題が二島で解決し、信を問うための衆参ダブル選挙が7月に行われる(との確率大)も好材料の決め打ちだ。野党の共闘がダブル選挙だと困難になるので与党は有利だ。

 7月28日の任期満了は確定している。公職選挙法では「議員の任期が終わる日の前30日以内(32条1項)。しかしこの30日が国会開会なら「24日以後30日以内(32条2項)」。

 私の取材したある事情通は次のように述べた。
「2019年10月の消費税増税以降は無理。負けるのは明白だ。4月、5月の天皇陛下の退任、新天皇の即位があるので、6月から9月までしかチャンスはない。6月30日、7月7,14,21の四つの日曜が有力だ。

 私が年末までは弱気だが、2019年央までの上昇を想定しているのは、以上が理由だ。
 なぜか?

 先日の自民党総裁選でも石破元幹事長は善戦したし、9月末の沖縄県知事選でも与党候補者は大敗、この勢いで参院選に臨むのはリスクが大きい。負ければ安倍おろしが始まるでしょう。

 どうやって、その解散の意図は読めるのか?
来年の通常国会招集が早ければ早いほど、このシナリオの確率は高まる。予算案以外の法案を出さないで1月上旬に召集すれば国会は150日の会期なのでオプションは広がる。

 その場合の銘柄は、国土強靭化(防災化)関連。大手建設やライト工(1926)、不動テトラ(8813)、あとセメントや鉄鋼株だ。
 (銘柄は推奨ではありません。ご投資はどうぞ自己責任でお願いします。)

オペラ「カルメン」のドン・ホセの「お前の投げたこの花を」は胸を打つ名曲だ。ホセの唯一のソロで、しみじみとカルメンを恋する気持ちを語り「カルメン、愛している」と激情的に結ぶ。この言葉の前に高い変ロ音がある。ここをマリオ・デル・モナコはフォルテで張り詰めたトランペットのような声で思い切って伸ばしてうたった。今の歌手はソット・ヴォーチェで歌うのは私には物足りない。死ぬ前に誰か劇場も振るわせる声量で歌って欲しい。

 オペラではちょうどこの時に帰営を告げるラッパがひびき、ホセが帰ろうとするが、カルメンは「その気持ちが本当なら私と一緒についてくるはずよ」という。勝負あった、になり、来てしまった将校との争いもあってホセは脱走兵になる。恋に落ちるとはこんなもの。いま相場が悪くて追証を取られたり散々な目にあっている個人投資家の皆さん、年末で二番底をつけ、明年はアレレと言う位いい年になりますよ。頑張って下さい。いい話が待っているんですから。 

(第935回)2018・11・25

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