映画「ゼロ・ダーク・サーテイ」と長期では日経平均5万円の目標を私が掲げる理由(第1054回)
面白い題だが、米国軍隊の俗語で、「未明」を意味する。アカデミー賞を含む60の賞を受賞した
名作である。監督はキャサリン・ビグロー。
あの911の同時多発テロの首謀者ビン・ラデインへの奇襲作戦を取り上げた。主人公のCIA分析官
マヤ(ジェシカ・チャステイン)が主人公。2003年にパキスタン支局に配属され、2011年5月2日、
ビン・ラデイン殺害までの活動を描いている。
この間の活動は負け戦が多い。アルカイダの医師を買収して情報を聞き出そうとするが、基地に現れた
医師は身体に巻いた爆弾で自殺。マヤの友人たちは巻き添えで死ぬ。勝つのは最後。
最後の奇襲作戦シーンの迫力は凄い。この数分間だけでも見る値打ちはある。
では、イマイさん。何でこの映画をブログに使ったの?
負け戦(911を含む)が多いが、最後に勝利で終わる。
思い出してほしい。昨年3月、コロナショックで、1万6000円台を付けた時、多数のストラテジストは
1万3000円を予測していた。
昨年末でも、2021年の予測で、まだ1万6~7000円が高値という向きが結構あった。
自慢じゃないが、私は3月14日(土)のセミナーで「底値はついた。日経平均はとりあえず2万300
0円」と述べた。的中したことはご存じの通り、今年に入って日経平均3万円を主張し、これも的中。
その後、2万8000円ぎりぎりのところまで売り込まれているが、私は「とりあえず日経平均4万円。
もっと長期間を考えれば5万円」という本を刊行するつもりだ。(恐らく来月下旬に店頭の並ぶと思う。)
これが当たれば勝利だ。
何が材料か。
第一は企業収益の回復と上昇。
2020年3月期の15兆円が、QUICKによると、今2022年3月期に24兆円、翌2023年3月期には30兆
円近く、つれてPERは前記の現在の21・3倍が、今期は20・5倍。来期には14,8倍、来々期には13・2倍。
(三菱UFJ証券藤戸則弘さんの資料による)。
第二にPERを20倍と見るならば、来々期では日経平均4万円は軽い。
イールドスプレッドもメチャ低く4%割れ。過去10年の平均5%に戻るだけでも
3万7~8000円になる。
第三にNY株価。(少なくとも当分の間)上昇による援護射撃。
本来なら増税のはずだったが、が、何と1・9兆ドルのコロナ不況対策を打ち出した。
先般の超金利上昇も、景気見通しのより長期化の繁栄による「良い金利上昇」で、インフレ予想からではない。S&Pの
PER22倍と高いとするWSJの記事がったが、来期の数字が出ていない。今の米国経済の成長は、2022年は4%以上
企業収益を15%増と仮定するとPERは14倍~15倍。
ワクチン効果での米国(世界も)経済回復と考えると、やはり日米ともに株価は上昇基調をたどるに違いない。
チャートの方からも、長期上昇の、サインが明瞭に出ている。マネースクエアのチーフテクニカルアナリストの宮田直彦
さんの指摘では「10年移動平均と20年移動平均が2018年にゴールデンサイクルを示した。」
失われた30年が終わり、次の発展期に入った日本を象徴するテクニカル指標が現れた。これを軽視することはできない。
もう一つ。プラザ投資顧問室の伊東秀広さんだ。詳しくは省くが、日経平均の最終目標値は3万2620円,NYダウは4万
⒋382ドルという目標値を私に連絡してくれた。
結論」。私は強気です。
映画の中のセリフ。マヤが会議でいう。
「ビン・ラデインがそこにいる可能性は100%です。でも確実にビビるから95%」。
私も95%の確率で、とりあえず4万円、中長期では
5万円を考えています。
最後に、このブログの愛読者に私が出た座談会が載っている「週刊現代」3月6日号をプレゼントします。数はヒミツ。
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