映画「ザ・ホエール」と巨体を持て余している中国の不動産バブルの破裂。ウクライナ3 (第1170回)
映画「ザ・ホエール」と巨体を持て余している中国の不動産バブルの破裂。ウクライナ3
2023・4・30 (第1170回)
ブレンダン・フレイザーが、第95回アカデミー賞で主演男優賞を獲得した佳作。体重272キロの巨体で、余命数日と宣言された折も折、疎遠になっていた娘との仲を取り戻そうと努力する姿を描いたヒューマンドラマ。
私はまだ国民の生活が未開国並みの、年金や医療体制が整備されていない段階なのに一流国並みの発言や行動をしている中国がこの巨体と似ていると思う。
この中国が、やれ1〜3月のGDP成長率が、前年同期比プラス4.5%と、昨年10月〜12月期の2.9%から急回復したと騒いでいる。私に言わせれば、ちゃんちゃらオカシイ。
以下伊藤忠総研によるが、表面上の数字は回復しているものの、実質的にはバブル破裂は少しも変わっていない。
まず表面。
①不動産開発投資は、10〜12月期の前年同期比マイナス7.2%から、1〜3月期プラス1.2%
②不動産販売面積マイナス29.9%からマイナス3.5%
③不動産業から実質GDP成長率マイナス7.2%からプラス1.3%
しかし、これで不動産業界が不況脱出、とは言えない。
次に実質。
昨年11月以降、不動産デベロッパーによる不動産引き渡しは、前期比マイナス29.9%(1〜2月累計マイナス9.4%)
施工面積もマイナス34.2%(1〜2月累計マイナス4.4%)
チャートの示す通り、底入れ気配はあるものの、主に着工済住宅の建設進展によるところが大きい。本物ではない。
イマイさん、ばかに弱気じゃないか?とからかう人に申し上げる。
日本の不動産バブルの破裂は、1990、91の両年。公的資金で処理しなければならないと判明したのが、1998年。公的資金の投入は1999年。大体8年かかっている。公的資金は7兆4592億円。
今ならケタが違うだろう。
中国も同じ。
初めは隠そうとするから、実態の酷さが表面化するには少なくとも4、5年かかる。大騒ぎになるには、まだまだ時間がかかる。
少子高齢化の進展と、住宅危機のツケがあるバブルの始末は、大変な事になる。
私は昨年9月のブログで84兆円とみたが、その後の状況を見ると、少なすぎた。まあ2倍か3倍か。
さて、ウクライナ。
傭兵部隊ワグネルと正規軍との内戦はジョージ・ソロス氏の情報としてこのブログで述べたが、ニューズウィーク誌が本当に流血の内戦だったと報じている。
正規軍が傭兵2名を殺人罪で逮捕したというが、事実に違いない。
もう1つ。
私が講演などで「米国が中古の兵器をスクラップまたは廃棄するにしても大変なコストがかかるので、兵器の交代期に必ず戦争を起こす」というと、ドッと笑う。
冗談じゃない。
現在米国はウクライナがドローンを使って船艇を攻撃し、成功するのを見ている。一発3750万円だがウクライナはセパストポリ港のロシア艦隊を攻撃し、成功している。米国はもちろん早期に対策を講じているが、兵器の更新は一挙に早まった。(ドローンの名前はカミカゼという。ご存知でしたか?)
レーザーか高圧電流か。電磁パルスによる攻撃か、詳しいことはわからない。しかし何兆円もする原子力空母がやられることは避けなければならない。
ウクライナに供与されるエイブラムス戦車にしても、スクラップ予定の旧型で、新型ではない。お分かり?
この中古兵器の処理が夏から秋に終わる。ウォール街で休戦または停戦を読むのは理の当然である。
今回は相場の予測が当たったので、その方はおやすみ。悪しからず。ピークは広島サミット近辺、と読んでいる。銘柄ですか。大手商社株がおすすめだ、もちろんご投資は自己責任で。
理由ですか。perが低いし配当利回りも高い。またウクライナ復興関連。バフェット氏の買いは2年で倍以上。どうですか?
では皆さん、グッドラック!!
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