映画「オッペンハイマー」と日米の金融資産に於ける巨大な較差。2025年から始まる日本経済の黄金時代。そして銘柄
映画「オッペンハイマー」と日米の金融資産に於ける巨大な較差。2025年から始まる日本経済の黄金時代。そして銘柄
2024・4・7(第1220回)
<映画HPより>
大ヒット中。それはそうだろう。作品賞、監督賞はじめ7部門でアカデミー賞を獲得した力作だ。日本人の私としては、広島・長崎の大被害を知っているので複雑な気持ちになるのだが。
第二次大戦でドイツのヒトラー政権が崩壊し、日本だけが戦っていた時代。原爆2発の投下で「頻と無辜を殺傷(シキリとムコを殺傷)」した米国の実力は、日本とくらべもののないほど巨大だった。
つくづく思う。何で日本人は金利がゼロに近い預金、ゼロそのもののタンス預金(120兆円あるとの説もある)にこだわるのか。
米国の株式、出資金の55.1%と預金、現金の17.6%。これに対しそれぞれ14.9%と73.4%。本当にワカッていないな、と感じるのは私だけではあるまい。
幸い年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)の運用はすごい。正式な発表はまだなので前田昌孝さんの推定だが、2022年度運用益は45兆円に達した。うち国内株式が19兆5000億円、外国株式が19兆4000億円と、株だけでほぼ39兆円とあった。
GPIFの総資産は250兆円だから、18%という高い収益率を挙げたことになる。
「資産運用立国」を目指す岸田政権としてはもっと「株式を買え」ぐらいの宣伝をしてもバチは当たらないと思うのだが。
ここで論旨からはズレるが、「政権交代は妥当」が42%にものぼっている現状にひと言。たった12年前に、鳩山由紀夫、菅直人政権がいかにメチャクチャだったかを想起すれば、政権交代なんて飛んでもない、と私は強調したい。
幸い、低下したとは言え内閣支持率は26%、自民党支持率28%で合計54%(NHK調べ)。青木ルールの自滅水準の50%よりまだ上である。6月の減税もあるし、9月まで選挙を延ばせれば(なると思うが)、自民党は負けない。
さて、本題に入る。日本の国運40年の上り坂、下り坂のくり返し説である(吉崎達彦さんの「1985年」による)。
①1868年から1904年(明治維新から日露戦争まで):上り坂
②1905年から1945年(日露戦争後から第2次世界大戦の終戦まで):下り坂
③1946年から1985年(戦後からプラザ合意まで):上り坂
④1986年から2025年まで(バブル経済から???):下り坂
となると、日本の国運は2025年から上り坂となると考えるのは自然の流れとでも言うべき予想だろう。
現に、先週も述べたが、賃金が物価上昇率を上回る好循環が、2025年から誰の目にも明らかになる。
先週強調したが、予想通りNY株式市場に「ドカ」がやって来ている。東京市場もつれ安しているが、固有の悪材料からではない。
こういう時の投資法。値がさの上昇相場で必ず買われる銘柄、たとえばユニクロ(ファーストリテイリング)とかソフトバンク、それに日本を代表するトヨタやソニー、それにレバレッジをかけた投資信託を半分ずつ買う。3万8千円を割ったときに1回3万7千円ぐらいにもう1回、という具合に投資を1回にしないところがミソである。
ついでに、円レートは152円では必ず介入するから、ドル買いはほどほどに。
映画についてひと言。この作品は「科学と倫理」という普遍的なテーマをとり上げている。とくに成功して「タイム」紙の表紙になる迄の「上り坂」よりも、赤狩りにひっかかってすべてを失う「下り坂」の方に大きな比重を割いている。やはり、一見に値する佳作といえよう。
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