「ベルサイユのばら」と、私によく寄せられる質問。「日経平均は3月に4万円の大台を回復した後モタついているが、なぜか?」
2024・6・2(第1227回)
「宝塚のベルばら」といえば、美しいメロディの歌とダンス、それに恋物語がからむ。原作者の池田理代子さんには私の番組「今井澂の美女と野次ウマ」で、ウラ話を聞いたので特に思い入れが強い。

<宝塚歌劇の公式HPより>
ストーリーは入り組んでいるので省略するが、一面として権謀術数やウラ切りの物語でもある。
今回の4、5月とつづいている整理相場のうちに「早く日本人にカラ売りをさせよう」という目的がかくされているように、私には思えてならない。
さて、今回の首題であるモタつきについて述べる。3月22日に4万1087円の高値をつけた後、下落に転じている。
5月31日は「3万8487円」で引けた。この値が一目均衡表での下落トレンドを示すように見える。
しかし、いちよし証券の高橋幸洋テクニカルアナリストによれば「フェイク」だという。
一部の投資家が3万8000円のコールを大量に買っていた。値がさの半導体関連を売り叩いて日経平均を押し下げ、日本人のちょうちん売りを誘う作戦だ、と高橋さんは言う。私も賛成だ。
証拠として、銀行株と防衛関連は売りが出ず、しっかりしている。
一部のマネージャーたちは「政治不信」をいうが米国も同じ。解散、総選挙になれば、買いに転じる。
では銘柄は? 銀行大手と防衛がいい。
防衛は、長期的には防衛費はGDPの2.5%まで上昇すること確実。PERは少し髙いが三菱重工業(7011)がいい。
※筆者入院のため、次回からしばらく休載します。
★新刊発売中!★
『日本経済大復活 GOLDEN CHANGE』(Gakken)

(今井澂著、216ページ、税抜き1600円)
2024年からの日本経済は「ゴールデン・チェンジ」と呼べる大変化を遂げ、半導体やインバウンドを牽引車に成長路線に回帰します。日経平均株価が6万円を目指す流れを詳細に解説しています。オススメ10銘柄つき。通刊50冊目の記念の書です。是非お買い求めください(→アマゾンでのご購入はこちら)。
関連記事
-
-
パール・バック「大地」とハンガーパンデミックの発生と中国の蝗害(第1029回)
ノーベル賞を獲得した名作。極貧の中国の農家・王一家の30年にわたる苦闘ぶりを描いた大河小説。大河の
-
-
【初・中級者向き】映画「工作 黒金星(ブラックヴィーナス)と呼ばれた男」と日韓関係の「次の手」
(第974回)2019・8・4 私としては珍しく韓国映画を観た。ご存知の通り、日韓関係に絡んで、「
-
-
【初・中級者向き】映画「沈黙―サイレンス」とトランプ会見とお年玉銘柄
2017・1・8 遠藤周作の小説「沈黙」は、戦後日本文学の代表作の
-
-
宮本武蔵「一乗寺の決闘」と日銀のサプライズ政策。そして2023年の見通し(第1152回)
12月20日の日銀の決定は、サプライズとして受け取られた。金融政策は、黒田総裁の退位以降と
-
-
【初・中級者向き】映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」と安倍さんの内憂外患
2018・4・1 スティーブン・スピルバーグ監督でメリル・ストリープとトム・ハンクス共演、と来
- PREV
- 基本の話by前田昌孝(第29回、株式分割の効果)
- NEXT
- 暗号資産の歴史と進化