「 木村喜由 」 一覧

12月の米追加利下げ、中国金融大波乱がないなら見送り

パウエル議長は今回も予防としての利下げを強調 FOMCは大方の予想通り0.25%利下げが決定されたが、市場参加者の関心は早くも年内の追加利下げの有無に移っている。とりあえず会合に臨んだ17人の委員の事前アンケートに基づく、今後4年間の年末予想FFレートをプロットした、ドットチャートが最重要の参考資料になる。予想の平均値は、19年末も20年末も、今回の利下げ決定後の1.75-2.0%のレベルだった

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米中首脳会談が不調か決裂となるまで日本株は上値志向

この円安は本質的な日本経済劣化の結果ではないか 9月は戦後の統計では1年で最も株価騰落率が悪い月だが、初日黒星の後に10連勝で、8月末に対し6.8%の大幅上昇、日経225は2万2千円大台に乗せた。メディアに流れる上っ面の報道しか見ていない人は、まさかこんなことになるとはと思うだろうが、8月の猛烈な債券高とそれに連動する不自然な日本株先物の売りと裁定売り残高の急増をよく見ていた人なら、少し流れが変

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【上級者向き】中期サイクルの上昇局面入り、現在は24000円を目指す動き

米国債とTOPIXチャートにダイバージェンス発生 先日書いたサイクル分析の結論がほぼ固まった。3年サイクルの起点(=終点・ボトム)は16年2月、18年12月であり、次のボトムは21年末から1年間に到来する公算が強い。3年サイクルは通常2つの1年半サイクルか3つの1年サイクルで構成され、現行サイクルは後者で、最初のサイクルのボトムが8月9日だったとほぼ断定できる。 このサイクルは28週間で平

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【上級者向き】債券バブル資金の打ち返しで戻りを試す

バブルが大きいほどその反動も大きい 強烈な債券買いの波が訪れていた。米10年債利回りは9月3日までの40日間で2.08%から1.45%まで低下した(昨年10月5日には3.23%だった)。ドイツ債は-0.34%から-0.70%に低下した。この間、トランプ氏が対中関税の上乗せに動いた以外に経済環境に大きな変化はなかったが、債券・短期金融市場では米国で大幅利下げの思惑が高まった。 FRB首脳のス

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【上級者向き】韓国とは2-3年冷却期間を置くのが得策

現政権は頑迷な抗日主義者が仕切る、政権変わればまた親日路線に戻る 長谷川慶太郎の初の著作は78年の「韓国の経済」。近年の多作ぶりからは信じられないが50歳にしての書籍デビューであり、題材も意外だ。晩年に故人から伺ったところでは、阪大時代は熱心に日本軍が敗北した理由の分析の追究に一所懸命だったそうだ。よほどその敗因が愚かしいと感じたのか、共産党に入党、ほどなく同党の有力衆議院議員秘書となるがすぐに

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【上級者向き】チャートは強い形になりかかっている

変則的だが例年弱い9月にいきなり強いパターンが出現 長谷川慶太郎氏が逝去された。34年前の今頃、私は大阪で開かれた氏の講演会に刺激されて証券アナリストの道に踏み出す決意をしたのだった。ご冥福をお祈りします。 英国の合意なきBREXITのリスクが遠のき、香港では逃亡犯条例の正式撤回が行われたことで、ショート筋の買戻しがドミノ倒し的に誘発されている模様で、最近先物売りが溜まっていた日本株が大き

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【上級者向き】金利が下がっても高配当利回り銘柄が値下がりする背景

個人預金にも多額のマイナス金利を請求する欧州の銀行 世界的な債券買いブームは留まるところを知らず、ついにイタリアの10年債利回りが1%を割り込んだ。ドイツ債は-0.71%、フランス債は-0.43%なので利回り格差はまだ大きく、イタリアに対する財務的リスクの見方が大きく変わったとは思わないが、ユーロを通貨とする国では銀行の中央銀行ECBに対する準備預金利率が-0.4%、デンマークでは-0.65%と

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