映画「レッドクリフ」と中国経済危機の本質。今後四〇年は「国運」は下落。代わりに日本の興隆

2024・9・8(第1237回)

エイベックス・ピクチャーズより>

中国の三国時代に実際にあった「赤壁の戦い」を二部構成、5時間の大作である。実際の戦いは西暦208年。監督ジョン・ウーは1800年の区切りに合わせ公開した。いま見てもまことに面白い。一見に値する。

もちろん、この作品は羅貫中の「三国志演義」をベースにしている。わが国では吉川英治、宮城谷昌光、北方謙三などの小説、横山光輝のマンガで知られている。

長大なこの物語は全部(五時間かけても)映画化することは不可能。そこで曹操の率いる大軍を圧倒的少数の劉備、孫権連合軍が打ち破った戦いを中心にした。

孔明と周瑜という二人の軍人の友情が美しく画かれている。この部分は正史になる陳寿の「三国志」にも羅貫中の「三国志演義」にも、ひと言もかかれていない。

こまかいことは別にして、勢いあって全中国を統一しかけていた曹操の軍勢が、大敗したためにその後は三国時代に移る。この流れを実にこの作品はみごとに画いている。

さて、主題の中国経済。危機というか悪夢というか、2~3年前まで快進撃をつづけて来た中国の勢いが「身動きがとれずにいる」。

この文章は「フォーリン・アフェアーズ」最新号(2024, NO.9)「中国経済危機の本質――過剰生産能力の悪夢」から引用した。

同誌は言う。「このひどい状況の理由は次の通り。①長期化する不動産危機、②急速な人口の高齢化、③習近平による経済干渉など。しかし、本質的には数十年にわたる工業生産を最優先にして来たために、巨大な過剰生産能力を抱えてしまっている」。

実は、ここから先は双日総研の吉崎達彦さんの「国運四〇年上下」説による。イマイさんバカになったのじゃないか、とお考えの方はここで止めて頂きたい。

吉崎達彦さんの「一九八五年」によると次の通り。

1 1806年から1905年まで(明治維新から日露戦争勝利迄)上り坂

2 1905年から1945年まで(第2次大戦の敗戦まで)下り坂

3 1946年から1985年まで(復興景気から、日本へのテコ入れを画った米国のおかげでバブル開始。85年プラザ合意で日本を「デフレと円高 円高とデフレ」で叩きに入る迄)上り坂

4 1985年から2025年まで(バブル破裂などで)下り坂

ただし、吉崎さんは「希望のヒズミをもって歴史を曲げてはならない」と専門家のコメントがあったとか。

しかし、中国の国運の興隆期には日本の下り坂の時期がダブる。

これが、鄧小平の近代化路線、日本や欧米からの技術導入で中国は「世界の工場」から「世界の市場」まで興隆した。

1978年から、2019年まで上り坂。これが前記した問題点続出で、明らかに中国の国運の「下り坂」。日本は「上り坂」。

ご存知の通り、このところ東京株式市場で大幅下落の日がけっこう多い。

<SMBC日興証券「Spot Reort(株式)」2024年9月4日より>

チャートに示した通り、3万8000円から9000円のところで売買高が多い。戻り待ちの売り圧力が高まりやすい。

加えて、9月中旬には、日米で金融政策会合があり、理論的に買いが入りにくい。

しかし、日本のアナリスト達の業績予想は、2024、25、26年と上方修正ばかり。安心して強気でいい。

では皆さん、GOOD LUCK.

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