「 全ての記事 」 一覧

映画「シャイロックの子供たち」と花粉のもたらすマイナス、訪日旅行のもたらすプラス。2023・3・5 (第1162回)

「何という非人間的な映画だろう」と私は感じた。先の見えた支店長が、イカサマ師と組んで、10億円の詐取を試みる。 生贄になったのは中堅の行員。入り組んだ仕組みまで紹介するまでもないが、映画の幕切れに2年後、前科一犯となった行員(え?)が家族と会うところで終わる。 何という後味の悪さ! 第一生命経済研究所の首席エコノミスト永濱利廣さんが「花粉の大量飛散で日本の経済に及ぼす影

続きを見る

やっぱり円安ではないか

植田新総裁、物価の見方が間違っているぞ 昨日の日銀総裁候補者の所信聴取・質疑は2時間半に及ぶ長大なもので、質問者も各党それなりに金融問題に詳しい人物を選りすぐった模様で、見応えがあった。感心したのは植田和男氏の答弁能力で、50歳前後で7年間の審議委員実績に加えその後も日銀に近い立場で金融政策を見てきただけに、日銀内の意思決定の仕組みを熟知したうえで、市場が関心を持つ論点を、過剰反応させぬよう

続きを見る

基本の話by前田昌孝(第14回)

<SMBC日興証券事件の本質> 「相場操縦事件」として報じられているSMBC日興証券の不正取引事件について、2月13日に東京地裁(神田大助裁判長)が初めての判決を下しました。求刑をも上回る追徴金を科すことで、「悪質な行為」を排そうする判決に見えましたが、筆者は一連の判断にはいまだに疑問を持っています。外見上、相場操縦と認定できる行為があったのかもしれませんが、そこが諸悪の根源とは思えないか

続きを見る

今年の金星逆行は7月23日からの6週間

急落になるか転換点になるか重大局面となりやすい このレポートの読者にはおなじみだろうが、金星逆行の時期は資産運用に関わる全ての人が十分神経をとがらせて注目する必要のある、重要な時間帯だ。金星逆行は19.2か月周期で訪れ6週間続く。8年周期でほぼ同じ位置で起こり、1周期で後ろに1日ずれる。 ほぼ8割の確率で1-2年単位の天井や底値、または一時的急落が起こり、歴史的転換点に合致することも多

続きを見る

秀吉の鳥取城兵糧攻めと食料価格の上昇の今後。それに米国の債務上限問題。2023・2・26 (第1161回)

443年前のこの戦いは、空前の餓死者を出したことで知られる。城内に数多くの農民の追い込み、事前に高値で米を買い占め、また周囲を2つの付け城で誰も城外に出られないようにした。 最近のわが国の食料価格の相次ぐ値上げで「世界食料危機」が叫ばれるようになった。 本当だろうか。 「そうはならない」というのは、キヤノンググローバル戦略研究所の研究主幹の山下一仁さんである。 「

続きを見る

ノーランディングだって?何を考えてんの

米株反発の原動力は個人投資家らしいが、付和雷同性が怖い 2月になってからおかしな動きが目に付くようになっていた。キーファクターである10年債利回りが連日のように上昇しているのに、株価も暗号資産も大きく値上がりした。この動きは以前から書いている、大手ヘッジファンドの基本戦略とは異なっている。彼らが行動しているなら、債券利回り上昇は米株全部売り、暗号資産にも強烈な売り圧力が働くはずだ。 今

続きを見る

映画「ジャイアンツ」と原油価格の予想。それに、日銀新総裁による金融緩和はいつまで続くか2023・2・19 (第1160回)

1956年の作品。主演はロック・ハドソン、エリザベス・テイラー、それにジェームス・ディーン。監督のジョージ・スティーブンスにはアカデミー監督賞が贈られた。 エドナ・ファーバー女史が12年かけて書いたベストセラーの映画化。ひと言でまとめるのは不可能だが、印象的な場面のひとつが、牧童のジェット(ジェームス・ディーン)が原油の採掘に成功して油まみれの身体で喜ぶシーンだ。(ここまで書けば、

続きを見る

PAGE TOP ↑