「 マーケットEye 」 一覧

年末に向け苦難の米国市場、しかし粘れる日本株

利上げの連発でついに米国にリセッション懸念 13日、米CPIが予想より高かったため米国株は今年最大の下落となった。しかしこれに先立つ4日間、ヘッジファンド等が売り方の踏み上げを狙って強引な買い上げをしていた。その分を吐き出したに過ぎない。 来週21日のFOMCでは0.75%利上げが確実視されるが、それ以上に市場の関心はドットチャート(金利予想図)に集まるだろう。今年末のFFレートは平均

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映画「タイタニック」と中国の不動産市場の沈没。反面わが国のインバウンド消費の浮上(第1133回)

この大作は私が日債銀投資顧問の専務時代(1997年)の作品。アカデミー賞作品賞監督賞など、11部門を獲得した。 部下の女性たちがねだるので、何と3回も観た記憶がある。 終盤の名セリフのシーンで、同じ女性(2回も連れて行ったのです!)が必ず泣く。 ジャック(レオナルド・ディカプリオ)がローズ(ケイト・ウィンスレット)に、冷たい海に浸かって凍えそうな局面でいう。 「君

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原発再稼働と賃上げ実現まで、円安は止まらない

為替の需給バランスが一方的すぎ、円の買い手がいない   急激な円安だ。相場の動きの激しさを見る場合、チャート上は日足が直前高値をどれだけ上回ったかで測る。青天井を進むときは利益確定の売り物を消化する必要があり、いったん急落した後の反発とは意味合いが異なるからである。この観点では3月28日、4月28日と9月7日はほぼ同等。だが決済に用いられる中心相場の前日比では、7日は3.10

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欧米のインフレは過剰なコロナ対策が主因の「財政インフレ」

超金融緩和に財政資金を注入、物価が上がるのは当然の結果   8月分米雇用統計は比較的マイルドな結果だった。当月分の雇用者増はほぼ予想通りだったが前の月が下方修正されており、久々に労働力人口(働く意思のある人口)が大きく増えた。結果として「失業者」の比率が3.5%から3.7%に上昇した。平均時給は前年比5.2%増でここ数か月ほぼ同水準。しかしCPIが8.5%上がっているから、実

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映画「大いなる西部」とウクライナ情勢の新展開。現在が何年かに一度の超買い場であることの証明。私の4万説。(第1132回)

ウイリアム・ワイラー監督が広大な土地とそこに生きる人々を描いた大作であり、同時に「対立」の物語でもある。1958年の作品。 東部からテキサスの牧場にやってきた男(グレゴリー・ペック)は牧童頭(チャールトン・ヘストン)から敵視される。牧場主(チャールス・ビックフォード)は隣の牧場主(バール・アイブス)は宿敵である。ペックは東部で知り合った牧場主の娘(キャロル・ベイカー)と結婚するため

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弾薬が尽きかけているロシア軍、内部崩壊を待つ西側諸国

急がば回れ。長期戦を辞さない構えがウクライナとNATO諸国を利する   時事ドットコムのサイトで米国「戦争研究所」が日々更新するウクライナ情勢マップを見ることができ、ロシア軍が実効支配している地域、ウクライナ軍が反撃し取り返した地域などが克明に表示されている。実のところ、5月中旬までの首都キーウ東方にある第二の都市ハルキウ周辺の奪回、南部の要所であるヘルソンへの接近以来、ウク

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市場参加者は覚悟せよ、と明言したパウエル氏

インフレ抑制のためなら景気も株価もある程度犠牲にする   ジャクソンホールでのパウエル氏の講演には驚いた。何が驚いたと言えば、講演時間がたったの8分40秒(予定は30分)だったことだ。余計なことは一切言わず、現状認識、今後のFRBの方針を手短に(つまり誤解を招く余地がないように)語っただけだった。   経済をきちんと見て新聞にも目を通している人にとっては

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