「 マーケットEye 」 一覧

なぜ筆者がインフレが加速すると予想するのか

  ノーベル賞候補、オーター教授の洞察から類推 米国市場が急反発したのは、パウエル議長が「労働市場が改善するまで金融緩和姿勢を続ける」と強調したので、債券利回りが低下し、IT・コロナバブル銘柄が急速に買い戻されたからである。多くの投資家はそんな事態になるのは遠い先のことと思っており、彼の前任者で今やバイデン政権の財務長官であるイエレン氏も、大規模な財政

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織田信長「桶狭間の戦い」と今回の3万円越えが通過点である理由。そして目標値(第1053回)

 1560年6月12日のこの戦いは、小人数で十倍の大軍を破り、大将の今川義元の首をとった。戦史に残る奇襲の成功である。 織田信長にとって尾張を統一し、全国制覇への第一歩となった。また徳川家康は三河で独立を回復して、信長と同盟。戦国時代の大転機となった戦いであった。  「日本外史」によると、戦いの前に熱田神宮に戦勝の祈願をこめたのち、進軍した。この時信長は神職に命じて社殿の中で轡を鳴ら

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ビットコインがやがて大暴落するこれだけの理由

長期では株式投資が一番高い投資リターン 一番著名な株式投資のテキストは、ジェレミー・シーゲル著「株式投資(第4版)」だろう。この本に米国で1801年に各資産に1ドル投資した場合の、物価調整後の200年間の実質累積リターン(利益配当は再投資)のチャートが載っている。現金はわずか7セントに減価した。金は98セントで実質的に横ばいだった。短期国債は304ドル、長期国債は952ドルに

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源義経「鵯越えの逆落し」と、いま市場で起きている銘柄選別の大転換(第1052回) 

一般的には「一の谷の戦い」(1184年3月)とよばれているが、私は「ひよどり越えの逆落し」の奇襲を重要視しているので、この題にした。  私が幼いころから「平家物語」を読んで(読まされて)いたことはご存じだろう。このくだりは特に好きだった。  「義経は馬二頭を落し、一頭は足をくじいて倒れるが、もう一頭は無事に駆け下った。  「義経は『心して下れば馬を損なうことはない。皆の者、駆け

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日経225が抱えるこれだけの問題点

代表的インデックスとしてもはや失格、日銀の出口問題も浮上 前回日経225の3万円回復について書いたが、18日は全般軟調の中、ユニクロ1社だけで169円引き上げるという異常事態となった。出来高はわずか80万株、しかし売買代金はほぼ900億円でSGBに次ぐ第2位。1銘柄でインデックス寄与度は全体の8分の1以上を占めており、その価格変動に特異性を踏まえると日経225は半分クニクロ指

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値がさ225保有者以外感慨の薄い3万円台乗せ

品薄銘柄を集中攻撃して先物で儲けるヘッジファンド 日経225が3万円大台を回復したが、筆者のように構成銘柄を変化を細かくチェックしてきた者にはさほどの感慨はない。値がさ225銘柄を持っていない大多数の国内投資家にとっては、メディアが大騒ぎするほど自分の保有株が上がっていないので、自分の投資手腕が下手くそなんじゃないかと突かれているような気がして不快ではないか。 直近安値

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アレクサンドル・デユマ「モンテ・クリスト伯」とまだまだ続く日米株価の新値更新、そして五つの落とし穴(第1051回) 

 このブログで「世界の十大小説」を取り上げたが、古い友人から第十一位は ?と聞かれた。  私は「モンテ・クリスト伯」と答えると「ああ『がんくつ王』だな」と言った。  小説家の中島梓さんが「黒岩涙香にケチをつける気はないけれど「モンテ・クリスト伯」と「がんくつ王」は百パーセント違うものである。言ってみれば手打ちの上湯麺(ジョウタンメン)とカップラーメンの差がある」と述べている。

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