「 マーケットEye 」 一覧

「方丈記」と安倍政権の方針転換と外国人投資家の変貌、さらにトランプ政権への不安材料(第1008回)

 「行く川の流れは絶えずして、しかも、元の水にあらず。」有名な書き出しで、高校生だった私には、この無常観には反発したものだが、もうすぐ85歳の私には十分理解できる。  この随筆の中の前半のパートは12世紀の天変地異と人間の無力さについて書かれている。いわく大火、竜巻、飢饉、地震―。今回のコロナと読み合わせると、実感できる。  鴨長明は高位な神官の家に生まれたが、地位にはつけず、草庵で

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日本市場で勝手に暴れているヘッジファンド

41万人死亡説を鵜呑みにしてはいけない 北大・西浦教授の無対策ならコロナ死者41万人という予測結果が注目されている。本人がそれを狙って動いているフシもある。だがこの計算にはいくつも現実離れした前提条件が盛り込まれており、非常に誇張されたものとなっている。 氏は基本再生産数(感染期間中に感染者が何人に伝染させるかという数値で、本来なら感染者増加係数と名付けられるべきもの)をドイツなどを参

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コロナ禍、第一波終了後の戻り局面

欧米の患者急増場面は峠を越す、アビガン投入期待で不安心理は沈静へ 前回執筆は3月11日。イタリアの感染者数は2千程度で米国では新型コロナの死者が出始めたばかり。しかし4月13日現在累計感染者数185万人、死者11.4万人となり、筆者の想定(特に死者数)を大きく上回って事態は推移している。 各国のPCR検査体制には大きな差があるうえ無症状感染者等の検査漏れが大量にある。筆者は真の感染者数

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今のコロナ対策では東京五輪開催は不可能

感染抑止策を続けると免疫獲得者が増えず、社会的距離維持が避けられない 何事でも、人々が組織を組んで事に当たる場合は、目的やゴールを明確化し、それに適合した戦略を立てて、それに見合った組織建てや人員配置を行う必要がある。これは鉄則であり「戦略が組織を規定する」。その逆では成功しない。これは経営学の祖と言われるアルフレッド・デュポン・チャンドラーの言葉で、企業、軍隊、学校、行政機関、病院、教会な

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新型コロナ、ガタガタ言う奴は表へ出ろ!!

4月の東京都、PCR検査数の39%751人が陽性に 筆者は1月末以来、新型コロナの感染力の強さと、発症しない不顕性感染者の多さ、極端なPCR検査の少なさから類推して、報告されている陽性患者数は氷山のごく一角にすぎず、真の感染者数は数十倍になっている可能性があるとしてきた。厚労省がPCR検査数を極端に絞るよう、窓口となる保健所に強く指導していたことは今や明らかである。保健所が処理能力のキャパシ

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映画「誇り高き男」とコロナ肺炎特効薬の発見と日本株二番底説の当否 (第1007回)

 主演のロバート・ライアンは渋い二枚目だが、悪役も沢山演じ、とてもうまかった。もちろん正義のヒーローも演じた。この作品は黒澤明監督が選んだ100本の映画の中で、西部劇では「荒野の決闘」とこの「誇り高き男」の2本だけ選ばれたので、少々驚いた。「駅馬車」も「シェーン」も入っていない。選んだ理由として黒沢監督はライオネル・ニューマンの主題歌、ルシアン・バラードのカメラを挙げた(「夢は天才である

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新型コロナ、1年後の理想的な着地のイメージは

最終的には全員が感染する、当面の対策と中期対策を明示し国民に周知させよ 取扱商品を問わず、資産運用ビジネスに関わる人間は例外なく知性が高く、勉強好きで勤勉である。マーケットはすべての材料を織り込んで形成されている(情報やデータ、場合によっては欲望やデマの効果も)。チャートを含め、知りうるすべての材料を分析したうえで、自分の投資行動を決めなければならない。重要なファクターの見落としは文字通りの

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