「 マーケットEye 」 一覧

コロナ最悪期脱するも、過度の楽観は禁物

政府のテコ入れで投資家心理は維持されるも、やがて将来不安が高まる 少なくとも先進諸国はコロナ禍第一波の峠は越えた模様である。日々の新規感染者数も死者数も減少傾向となり、北半球は夏場の盛りを迎える。コロナウイルスは高温多湿と紫外線に弱く、感染力は低下する。しかも特効薬とは言えぬまでも軽症から重症まで各段階で効果が期待できる薬剤がいくつも発見されており、続々と政府の認可を受けて医療現

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業績の透明性、通信と薬品、大手銀行が優れる

1-3月期純利益は前年比85%減、開票率はやっと8割に 3月期決算の発表は、コロナの影響で半分近い企業が延期しており、通常なら15日時点で保険5社以外は全部終了しているものだが、225採用銘柄で完了したのは159社だけ。6月にずれ込むのも2社ある。それでも現時点で完了したのは時価総額で79%を占めており、異常値が確実視されるソフトバンクグループと石油2社と大規模なリストラを公表し

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コロナ対策への期待感が先行、だが足元の業績悪化は厳しそう

先進国はコロナ感染の峠を越す、努力によって集団免疫率のゴールは下げられる 各種の統計データを見る限り、先進国は新型コロナパンデミックの第一波の峠を越えたようだ。ウイルス既感染者が増加しているのに新規感染者が増えないのは、「再生産数」がかなりの速度で低下しつつある証拠だからである。しかも北半球はここからコロナウイルスの活性が鈍る夏に向かい、どの国でも社会的距離の維持とマスク着用がほ

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映画「ゴッドファーザー」三部作と習近平主席の運命とセル・イン・メイの行方 (第1011回)

 先週「お休みします」と予告しましたが、私のファンから、いつも情報を楽しみにしているのにーとクレームがあった。幸い材料もあったので、まとめることにした。  「ゴッドファーザー」が作られたのは1972年、2年目に「PARTⅡ」が作られ、それから16年たって「PARTⅢ」が。物語のほうも20世紀初頭から80年ほどにわたる。NHKの大河ドラマと同じ。  私は「PARTⅡ」が好きだ。続編のよ

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早くも「コロナ、その後」を気にし始めているマーケット

イタリアに迫るデフォルトの危機、ギリシャに続いて国債デフォルトの公算 日本は連休が終わったばかりだが、海外勢は週末の米国雇用統計に極度に神経質になっている。6日に発表されたADP雇用報告はその先行指標だが、雇用者数は前月比2055万人減と、眼も眩むような落ち込みだった。非農業雇用者数が1億5千万人台だから、これだけで失業率は13%以上悪化する。現時点での市場予想は2100万人の減

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ヒッチコック「鳥」とポストコロナ時代の世界と日本の政治と経済 そして株 (第1010回)

 ヒッチコックの名作は「サイコ」「北北西に進路をとれ」「裏窓」「めまい」などなど数多い。しかし黒澤明監督はこの「鳥」をただ一つ「100本の映画」に選んだ。「あのたくさんの鳥は怖いよ。どうやって撮ったんだろう」というコメント。同時に黒沢監督は「少しつじつまが合わないところはあるが、(ヒッチコックらしく)面白ければいいという映画だ」とも述べている。  ヒロインのティツピ・へドレンは小鳥屋で会っ

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一寸先に光

いつまでもあると思うな 親と金、ないと思うな 運と災難 やはりレムデシビルはコロナ問題では大きな援軍と見做されているようである。昨日メーカーであるギリアド社が米薬事当局に治験データを提出し、よい評価を得ている旨の発表を行ったことで、市場センチメントは大きく改善した。その証拠の一つはシカゴVIX指数の低下であり、出遅れていた景気敏感株が全般的に追いついてきたことである。

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