「 今井澂のシネマノミクス 」 一覧

映画「シャイロックの子供たち」と花粉のもたらすマイナス、訪日旅行のもたらすプラス。2023・3・5 (第1162回)

「何という非人間的な映画だろう」と私は感じた。先の見えた支店長が、イカサマ師と組んで、10億円の詐取を試みる。 生贄になったのは中堅の行員。入り組んだ仕組みまで紹介するまでもないが、映画の幕切れに2年後、前科一犯となった行員(え?)が家族と会うところで終わる。 何という後味の悪さ! 第一生命経済研究所の首席エコノミスト永濱利廣さんが「花粉の大量飛散で日本の経済に及ぼす影

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秀吉の鳥取城兵糧攻めと食料価格の上昇の今後。それに米国の債務上限問題。2023・2・26 (第1161回)

443年前のこの戦いは、空前の餓死者を出したことで知られる。城内に数多くの農民の追い込み、事前に高値で米を買い占め、また周囲を2つの付け城で誰も城外に出られないようにした。 最近のわが国の食料価格の相次ぐ値上げで「世界食料危機」が叫ばれるようになった。 本当だろうか。 「そうはならない」というのは、キヤノンググローバル戦略研究所の研究主幹の山下一仁さんである。 「

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映画「ジャイアンツ」と原油価格の予想。それに、日銀新総裁による金融緩和はいつまで続くか2023・2・19 (第1160回)

1956年の作品。主演はロック・ハドソン、エリザベス・テイラー、それにジェームス・ディーン。監督のジョージ・スティーブンスにはアカデミー監督賞が贈られた。 エドナ・ファーバー女史が12年かけて書いたベストセラーの映画化。ひと言でまとめるのは不可能だが、印象的な場面のひとつが、牧童のジェット(ジェームス・ディーン)が原油の採掘に成功して油まみれの身体で喜ぶシーンだ。(ここまで書けば、

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映画「エデンの東」と米国債格下げと金の暴騰。2023・2・12(第1159回)

映画「エデンの東」と米国債格下げと金の暴騰。 それに、3月期末にからんだ株式の益出し売り 2023・2・12 (第1158回) ジェームズ・ディーンが死んでもう70年近い。「エデンの東」でたちまちスターになったが、出演はたった3本。交通事故で急死した。 愛を求めて傷つく青年を実に上手に演じ、私は共感した。音楽も良かった。 タイトルは旧約聖書の創世記から。カイ

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映画「レジェンド&バタフライ」と本能寺の変2023・2・5(第1158回)

映画「レジェンド&バタフライ」と本能寺の変と米国国債デフォルト そしてウクライナ戦の今後。おすすめETF 2023・2・5 (第1157回) キムタク、綾瀬はるかの当時きっての人気スターの出演。映画館は超満員。面白い。実は私は2回も見た。 始めは大ゲンカ。初夜は取っ組み合いの大乱闘。それが桶狭間の戦いで夫婦仲が一変。 今回面白かったのは、女子供を殺戮しても何とも思わ

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映画「そして僕は途方に暮れる」と大方の大弱気2023・1.26(第1156回)

映画「そして僕は途方に暮れる」と大方の大弱気。指標の示す先高とW・バフェットの選んだ日本株 2023・1・26 (第1156回) 三浦大輔監督。「娼年」「愛の渦」など89歳の私には刺激の強い映画の印象が強かったが、今回はきわめて地味な作品に仕上がった。 シアターコクーンでの舞台の映画化だそうだが、私は見ていない。すべてから逃避する青年の物語だ。 チ

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嶋中雄二さんの「2023年から2025年のゴールデンサイクル」説2023・1・22(第1155回)

嶋中雄二さんの「2023年から2025年のゴールデンサイクル」説 そして2050年のインドの覇権 2023・1・22 (第1155回) 私は嶋中さんを日本一の景気循環論学者と考えている。リーマンショック時の景気回復の予想的中など、山のように成功例を持つ人だ。 この嶋中さんが「今年、日本は明治以来6回目のゴールデンサイクルに入った」と述べている。 確か

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