「 今井澂のシネマノミクス 」 一覧
【初・中級者向き】「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」と安倍政権の今後
2017/07/24 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・7・22 創業者といえばすぐ井深=盛田とか本田宗一郎の尊敬できる偉人たちを想いだす。ところが世界最強のマクドナルドの「ファウンダー」は実は著名なレイ・クロックではなく、実はマックとディックという兄弟だった。レイはそのノウハウを盗んで、全世界にフランチャイズ化し、当初の契約は骨抜きにし売り上げの1%を払うという約束も守らなかった。 なるほどこの内容じゃあマクドナルド社が
【初・中級者向き】名作「NINAGAWAマクベス」と安倍政権の今後
2017/07/18 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・7・17 1935年、わたくしと同年生まれの名演出家蜷川幸雄さんが亡くなって一周忌の追悼公演が、彩の国さいたま芸術劇場で。楽しく観た。8月には佐賀の鳥栖、本場の英国では10月にロンドンとプリマス、次がシンガポールで追悼だそうだ。私はそんな公演が世界的に行われたのを聞いたことがない。仏壇を使った舞台、バーナムの森の美しい桜、日本人の誇りだ。 &nbs
【初・中級者向き】映画「ハクソー・リッジ」と政局と北のICBM
2017/07/09 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・7・9 「ハクソー・リッジ」はノコギリ崖、の意味。沖縄の激戦地で一人の米衛生兵が75人もの兵士の命を救った実話をもとに、メル・ギブソン監督が戦争映画の傑作にした。ただいま大ヒット中。 バージニア州の若者デズモンド・ドスは敬虔なキリスト教信者。父は、第一次大戦の帰還兵で酒に溺れ家族を殴る。そのとき父に銃を向けてしまった主人公は、二度と銃を手にしないと神に誓う。 &
【初・中級者向き】映画「ジーサンズ 初めての強盗」と都議選とHFの作戦
2017/07/04 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・7・2 原題は「GOING IN STYLE」でカッコよく颯爽と物事を進めようという意味だろう。邦題の「ジーサンズ」は少しひどい。しかし主役の三人、モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキンすべて80代だ。仕方ないか。 年金を会社の都合で打ち切られた三人の老人が「せめて好きな時にパイを食べたい」「孫に会いにゆきたい」というささやかな希
【初・中級者向き】映画「海辺のリア」と防衛費と朝鮮半島の脅威
2017/06/26 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・6・25 84歳の仲代達矢の主演作。小林政広監督の前作「春との旅」「日本の悲劇」と合わせて日本の超高齢化社会で、ますます居場所がなくなる老人を描いている。 今回は認知症老人を取り上げた。仲代演じる主役は、舞台と映画で半世紀以上活躍し俳優養成所を主宰する往年のスターという設定で、仲代達矢そのものだ。長女とその夫に遺書を書かせられた挙句に高級老人ホー
【初・中級者向き】「レ・ミゼラブル」とカタール断交の意外な影響
2017/06/18 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・6・18 1個のパンを弟たちのために盗んで、19年間も獄中に拘置されていたジャン・バルジャンの物語はご存じだろう。銀の燭台を司教にもらって正しく生きると決意する話とか、コゼットがテナルディエ夫婦からいじめられていたのを救出する話、コゼットを生んだフォンテーヌの髪や歯まで売る話とか、皆が知っているが、それでも心を打たれる。 今回帝劇で30周年記念公演
【初・中級者向き】映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」と近未来の大幅安
2017/06/11 | マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2017・6・11 本年度アカデミー賞で主演男優賞と脚本賞を獲得した秀作。大きすぎる悲劇で壊れてしまった男の再生を、淡々としたドラマで見せる。私はシドニー・ルメットの「質屋」を想いだした。音楽も素晴らしく、終盤にマスネーの歌劇「ケルビーノ」で明るくシメている。 主人公リーは暗い影がある中年男でアパートの管理人兼便利屋で、なにに怒っているのか機会さえあれば、殴