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「脱炭素」は、インフレを呼ぶが、同時に企業の不良債権をもたらす
ご存知の通り、私は銀行マンの経歴がある。30年間つとめた山一証券グループを辞め、日債銀(現在のあおぞら銀行)にスカウトされたのが1989年。すぐ株式で暴落が始まり、次に地価の大幅下落が始まった。 明治以来の銀行の貸付けの担保は土地。これは不況などで地価が下がっても、せいぜい3~4割の計算で担保割れを起こさないという前提で銀行ビジネスは成り立っていた。 例で示そう。 いま
オミクロン・ショック」と的確に底値をズバリ指摘したテクニカル・アナリスト(第1092回)
本来なら、脱炭素の引き起こすインフレ、又はデフレからの脱却について書くつもりで先週予告した。 しかし、新型コロナ肺炎の新型「オミクロン」が南ア中心に拡大中。 そこにパウエルFRB総裁の利上げ時期の繰り上げのスピーチがあったので、日米共に「ドカ」があった。 そこで今回はこの問題について取り上げることにした。 まず「オミクロン」について、 私は米国の方も合わせて、二つ
ピーター・ドラッカー「見えざる革命」と米国労働省の新規制がもたらす日本株への巨大な需要(第1091回)
少し前にもこのテーマで書いたがその後さらに確信を深める情報を入手したので、再び述べることにした。 実はこの「見えざる革命」は、私の人生を決めた一冊、と言っても過言ではない。 山一証券経済研究所のNY支社所長時代、冬の雪にとじ込められたある日、偶然手にとって読みふけった。1980年代のことだった。 当時は、米ソ対立の冷戦時代。共産主義(社会主義)の優位性をソ連は宣伝していた
フオーリン・アフェアーズの「台湾侵攻は近い」に反論する。日本株高へのひとつの材料として(第1090回)
あまりにも著名で世界的に影響力の大きい一流誌の論文にケチをつけるなんてーーと思われる向きもあろう。たしかに我自身が恐れ多いなと感じている。 しかし、最近電話した旧知の米国のマネージャーが、日本株への投資比率を標準より低くしている一因と聞いたので反論する気になった。 順序として七月号の論文を紹介しよう。 題は「中国の台湾侵攻は近いー現実味を帯びて来た武力行使リスク」 内容を
映画「サタデー・ナイト・フィーバー」と12月上旬に襲うNY市場の「ド」か「ドカ」(第1088回)
いまから45~6年前のディスコ全盛時代の火付役の映画。主役のジョン・トラヴォルタはこれでスターになった。 ストーリーはブルックリンで働く20歳の若者トニーが、マンハッタンに住む女性と知り合い、コンテストに出場するお話だ。別にその後ブロードウェイに出るというサクセスストーリーではないが、ビージーズの音楽中心にヒット曲ヤマ盛りで、ジュリアナ東京で私などマネしたものだ。当時のディスコの熱気、熱狂
映画「燃えよ剣」と韓国の没落。すでに始まっているのにご本人たちは気づいていない(第1087回)
司馬遼太郎のベストセラーの映画化。岡田准一のアクションも演技も素晴らしかった。充分におカネをかけた大作で、今年のベストスリーに入るだろう。おすすめできる。 土方歳三の一生を描いた。この人が倒幕側にいたら、大変な功績を挙げたと思うが、現実には鳥羽伏見の戦いのあと、徳川慶喜が戦線離脱する位、徳川幕府は頼りなかった。 頼りがないのは、現在の韓国もおんなじだ。 まずチャートを見て頂きた
映画「マスカレード・ナイト」と米国公的・私的年金の明年からの日本株買いの開始(第1086回)
キムタクも長澤まさみも、私のお好みなので封切り後、早速観た。 犯人が私にはすぐ分かってしまったのが玉にキズ。しかしキムタクのタンゴのダンスシーンのカッコいいこと! 「容疑者500人」というキャッチフレーズの通り、仮面をかぶったホテルの客がヤマのようにいて、その犯人を見分けるのは容易でない。しかもカウントダウン・パーティなので時間は限られている。 犯人がわからないように、企業収益