「 上級 」 一覧

やっと米国の金融引き締めが始まる

FFレートがやっと長期期待GDP成長率を上回ってくる   マーケットで形成される債券利回りからは、来週FRBが利上げを計画しているなど信じられない。米10年債は7日に一時3.40%まで低下。1か月半前は4.33%まで上がっていた。2年債はさほど動いておらず、1か月半前4.63%、ピークが11月4日の4.88%、12月2日4.18%まで低下。   14日の

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毒入り危険、食べたら死ぬで。利下げ楽観論

利下げの前に起きることを無視している米国市場   関西生まれの方なら、タイトルが84年のグリコ森永事件で「かい人21面相」が森永製菓に送った脅迫状に用いたフレーズであることに即座に気が付いただろう。新聞記者上がりの作家塩田武士がこの事件を20年余り追い続けた読売の記者と出会い、綿密な取材を元に書き『罪の声』というセミ実録作品として大ヒットとなり、『鎌倉殿の・・』で主演の小栗旬

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巨大需要が見えない中での半導体投資ラッシュ

IT系の新製品なし、対中制裁が狙いの大型投資   小学生時代から、自分で何かを調べて、その結果や展望を人前で発表するのが好きだった。85年の初秋、生保会社での大阪在任中に長谷川慶太郎の講演を聴講した。ほぼ同時にプラザ合意による急激な円高が始まった。筆者は意を決した。自分の興味があるのは変化の乏しい生命保険業界ではなく、あちら側だ。変化=リスクに対するクッション役である保険会社

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バリュー株主導で日本株のジリ高が続いている

TOPIXが年初来高値に接近、年初来高値を抜けば青天井も   このレポートのタイトルでいう「マーケット」とは、野菜や材木のような一般商品の取引場所という意味ではない。余剰資金の運用先として、売り注文と買い注文の激突する、対決の場所としてのマーケットである。一般商品では、売り手と買い手の合意によって価格が決まる。しかし取引所では、大勢いる潜在的な買い手集団、売り手集団の中で、今

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レーザーテックが暗示する今後の相場展開

米国10年債利回りが同値幅二段上げ完了で、現在一服している   最初に足元の状況に対する論評を。10月21日にかけて主要市場の多くが当面の天井・底値を付けて数週間の反転局面に入っている。中核になっている米10年債利回りは4.33%から3.67%に急低下。これに直接関わるドル円は151.94円から137.68円に。中期的にはまだ米国の引き締め局面が続くことが確実なため、長期の投

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一時的な乱気流、インフレ脱却までの道は遠い

米国長期金利は下がり過ぎ、ドル円は再び150円突破へ   10月分の米国CPIが市場予想を下回ったことで、米国では一気に利下げ期待が高まり、債券、株価が急騰、ドルが急落した。しかしこれは投機筋主導の一過性の乱気流と受け取るべきである。遅くとも12月14日のFOMCで正式にFRB委員の見解が提示されれば、まったく根拠のない空騒ぎだったことが判明するだろう。次回発表のドットチャー

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ベズル相場の崩壊

暗号資産大手FTXの破綻が意味するものは   語感で判ると思うがベズルとはバブルに似た意味を持つ言葉で、50年ほど前にJ・K・ガルブレイスが用いた造語である。Embezzle=横領するという言葉から発想して、誰にも気付かれずに大金を横領した人物がいて豪遊していたとする。一方で盗まれた方は気づいておらず、普通通り行動する。結果として、横領が起きたときの方が全体の消費水準が上がり

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