「 マーケットEye 」 一覧

「福笑い」のような相場つき

現実、展望と関係なく価格形成が行われている   前回、バブル相場の際には投資家が欲望のために見境なく買い進む動きが起こるため、理屈に合わない相場展開になることがあると書いた。昨晩のFOMCでは市場参加者が想定しうる範囲で、最もタカ派、つまり金融引き締めに積極的な判断および将来展望が提示されたのだが、これを受けた米国市場では、債券利回りは全く上昇せず、景気拡大が順調であることの

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「脱炭素」は、インフレを呼ぶが、同時に企業の不良債権をもたらす

 ご存知の通り、私は銀行マンの経歴がある。30年間つとめた山一証券グループを辞め、日債銀(現在のあおぞら銀行)にスカウトされたのが1989年。すぐ株式で暴落が始まり、次に地価の大幅下落が始まった。  明治以来の銀行の貸付けの担保は土地。これは不況などで地価が下がっても、せいぜい3~4割の計算で担保割れを起こさないという前提で銀行ビジネスは成り立っていた。  例で示そう。  いま

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89年12月の東京市場を思い出す

理性でなく投機と欲望がマーケットを支配する米国市場   今月最大のイベントが来週の米FOMCであるのは衆目の一致するところ。それに向けた最後の重要経済データが木曜の週次失業保険と金曜のCPI(消費者物価)であった。結果はほぼ事前予想に沿った非常に強い数字であり、しかも「感染症の法王」ファウチ博士がオミクロンによる重症化の可能性は低いとお墨付きを出したから、しばらく行動制限が強

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パウエル議会証言、テーパリング加速を示唆

やはり大統領の動向に敏感に反応   昨晩の米上院公聴会で、パウエル議長は2つ重大な発言を行った。現状のインフレに対し、「一過性である」との見解を撤回、毎月の資産購入額削減(テーパリング)幅の拡大を示唆した。パウエル氏は政府首脳の姿勢に忠実なので、大統領が明確にインフレ鎮圧を最優先課題として宣言している以上、これに沿った対応を取るだろうと予想されていた。  

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大きな潮流が変化しつつある

FRBの金融政策やFTCの反独占姿勢強化など   最近の政府当局によるイベントで最も重要だったものは、米FTC(連邦取引委員会)によるエヌビディアとアーム・ホールディングス(株式は全額SBGおよび傘下ファンドが保有)の合併差し止め提訴である。FTCは日本の公正取引委員会に相当し、自由競争による消費者利益の増進、経済発展を促進するのが目的である。アームは、ARMアーキテクチャと

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オミクロン・ショック」と的確に底値をズバリ指摘したテクニカル・アナリスト(第1092回)

本来なら、脱炭素の引き起こすインフレ、又はデフレからの脱却について書くつもりで先週予告した。 しかし、新型コロナ肺炎の新型「オミクロン」が南ア中心に拡大中。 そこにパウエルFRB総裁の利上げ時期の繰り上げのスピーチがあったので、日米共に「ドカ」があった。  そこで今回はこの問題について取り上げることにした。 まず「オミクロン」について、 私は米国の方も合わせて、二つ

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3か月周期の売り仕掛け、南ア変異株はその口実

板の薄いところを大きく動かすのは常套手段   米国11月最終金曜日は、感謝祭明けでクリスマス商戦の開始と同時にクライマックスである。今年はコロナ禍による行動制限もほぼ解除され株価も高く雇用も戻っているため、販売好調が確実視されている。だが金融市場関係者は投資環境の変化を感じている。CPIが31年ぶりの上昇率となり、パウエル議長らが繰り返していたインフレ楽観論が間違っていたこと

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