映画「そして僕は途方に暮れる」と大方の大弱気2023・1.26(第1156回)

映画「そして僕は途方に暮れる」と大方の大弱気。指標の示す先高とW・バフェットの選んだ日本株 2023・1・26 (第1156回) 三浦大輔監督。「娼年」「愛の渦」など89歳の私には刺激の強い映画の印象が強かったが、今回はきわめて地味な作品に仕上がった。 シアターコクーンでの舞台の映画化だそうだが、私は見ていない。すべてから逃避する青年の物語だ。 チ

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姑息な時間稼ぎ、今回の日銀の対応

姑息な時間稼ぎ、今回の日銀の対応 事実上の債券買い付け枠拡大だが次回は金利上限引き上げへ 姑息な手段、というと、何か卑怯で正義にもとる行為に聞こえるが、ほんの短期間しか効果が続かないその場しのぎの対応というのが本来の意味である。今回の日銀の決定は結果的にミニサプライズとなったが、要するに日銀自身の名義で0.5%で10年債を無限に買い付ける、という現行策が限界になったため、他の金融機関に低利で融

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嶋中雄二さんの「2023年から2025年のゴールデンサイクル」説2023・1・22(第1155回)

嶋中雄二さんの「2023年から2025年のゴールデンサイクル」説 そして2050年のインドの覇権 2023・1・22 (第1155回) 私は嶋中さんを日本一の景気循環論学者と考えている。リーマンショック時の景気回復の予想的中など、山のように成功例を持つ人だ。 この嶋中さんが「今年、日本は明治以来6回目のゴールデンサイクルに入った」と述べている。 確か

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堤防決壊、日銀のYCC (イールドカーブコントロール)

長期金利を腕力で操作するには限界がある   今日明日は日銀の政策決定会合だが、これほど注目されるのは何年ぶりだろうか。前回は市場がノーマークだった、10年国債買い付け金利の引き上げがサプライズとなった。10年物で0.25%の引き上げというのは、微調整というべき小幅なものだが、日銀が市場の圧力に抵抗しきれなくなった事実は動かない。段階的に「周辺的な」緩和策が撤回され、やがてマイ

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日銀総裁交代についての考え方

当局に根強い円高恐怖症、緩和基調の姿勢は変わるまい   日銀の黒田東彦総裁の任期は4月8日であり、事前に国会での承認が必要だから新総裁の指名は近日中に行われるだろう。下馬評では新総裁として本命が雨宮正佳副総裁、対抗が中曽宏前副総裁の両氏。長期間賃金が上がらないという、近代経済史上初の環境に遭遇し、黒田氏主導で異次元の金融緩和が実施されたが、それを理論、現場の双方で支えたのがこ

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悪い指標が出ると株が上がる=まだ底値は遠い

米ISM非製造業指数の50割れ、今回は重要性が違う   年初に公表された米国経済指標は「ほどほどに」悪いものが多く、先行きの景気悪化を強く示唆するものだったが、市場はそれが金融緩和を早めるものだと解釈して10年債利回りは年末の3.88%から3.56%に急低下、米国主要株価指数は1.0-1.5%上昇した。   もちろんこの背後には投機筋が介在しているが、動

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今年は張り過ぎた投資家が苦しみ、待っていた投資家が喜ぶ

投機的需要で膨らんでいた信用が収縮する   本年もよろしくお願いします。時節柄、政治や一般的な経済の見通しをまとめた記事や番組が多いが、どうしても政治関係は警戒的、経済関係では楽観的なバイアスが掛かる傾向がある。それはコメンテーターの立場上、普段からそういう言説を売り物にしているからだ。よく当たる予想家は大体そうであり続け、希望的観測、個人的バイアスが強い予想家はやっぱり外す

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