「 マーケットEye 」 一覧
映画「サンセット大通り」と技術革新の威力、そして中東に発生した不安 (第1026回)
ビリー・ワイルダー監督の名作中の名作。無声映画時代の大スター・グロリア・スワンソンが、世間からとっくに忘れられた存在なのに、ご本人は、今でも大スターという幻影に生きている悲劇。 同居している執事は元夫で監督(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)だが、せっせとファンレターを書いて、まだ人気があると思わせて毎日を送っている。 そこに借金取りから逃げている若いシナリオライターのウイリア
映画「海辺の映画館キネマの玉手箱」と世界同時食料連鎖 危機、そして9月の株安(第 1025回)
去る4月に亡くなった大林宜彦監督の遺作で、3時間の大作。私の大好きな中原中也の詩が10回くらい入ったのが、うれしかった。大林ファンには特に楽しい作品に違いない。 ストーリーを簡単に。尾道の海辺にある映画館「瀬戸内キネマ」が閉館。最終日のオールナイト興行「日本の戦争映画大特集」を見ていた三人の若者は、突如として劇場を襲った稲妻の閃光に包まれ、スクリーンの世界に入り込んでしまう。 江戸時
コロナ対策が招いたバブル相場、楽観は禁物
2020/08/15 | マーケットEye, 上級, 有料記事 マーケットインサイト, 木村喜由
主要株価の相対レシオ、米債券の反落は急変の前兆か 前回号は7月13日の日米主要指標に基づいて執筆、今回は8月13日(米国は前日)を基準に書いている。この間、筆者が最も注目する動きは米国の債券とドル円相場、日米の主要株価指数間の相対レシオ(NT倍率およびダウNASDQ比率)が8月3日前後に頂点を打って反転したことである。 前号からNYダウは7.25%、NASDAQは5.98%上昇したが、